キンキーブーツ/Kinky Boots '05(米・英)
社長の父親が突然亡くなり、優柔不断な若社長が
倒産寸前の老舗靴工場の起死回生をかけて
ドラッグクイーン専用のブーツ製作に挑む。
パイソン柄部分使いの真っ赤なエナメルブーツ、
豹柄ブーツなど、工場で作られるブーツたちはもちろん、
ミラノの靴ショーで展示され、
ランウェイを闊歩する華奢なミュールやサンダル・・・
靴フェチのわたしは観ているだけでいい気分!
ロンドンのゲイクラブの花形クイーンで、キンキーブーツデザイナーとして
靴工場を助けるローラ役のキウェテル・イジョフォーがすばらしい!
時には妖艶に、そしてキュートに、
温かな人間味あふれる魅力的なキャラクターで、
男優が演じるドラッグクイーン役につきもののクドさがなくとっても自然。
「ラヴ・アクチュアリー」「フォーブラザーズ 狼たちの誓い」にも
出てたらしいが、まったく気づかなかった。
最初の試作品のブーツを手にして思わず
「こんなヒールまっぴら!」と吐き捨てるローラ。
そりゃそうでしょー、
わたしも製作工程観ながら
「えー?こんな色気のないデザイン?」
って訝しく思ったもん。
それなのに、若社長の良き理解者である元女子社員が試し履きしたとき、
惚れ惚れした表情をするから変だなーと思ったのだ。
あれはブーツに惚れ惚れじゃなく、やる気を出した若社長の情熱にだったのね・・・
若社長役のジョエル・エドガートンは地味で記憶に残らない顔。
よく見るとちょっとサイコ野郎的な表情もあり、
わたしははっきり言って他の役者でも(の方が)よかったかも・・・
「フルモンティ」「ブラス!」「リトルダンサー」に通じる作風で、
ポジティブで優しい気分になれる。
’07 11 WOWOW ★★★★★
監督:ジュリアン・ジャロルド
出演:ジョエル・エドガートン、キウェテル・イジョフォー
サラ=ジェーン・ポッツ
by Gloria-x | 2007-11-29 18:21 | 映画レビュー