北京ヴァイオリン '02(中国)
「えーっ!そんな結末あり?」
すべてをひっくり返すありえないラストに呆然・・・
名作なのか駄作なのか?
中国の田舎から北京に出てきた貧しい父子。
息子を一流のヴァイオリン奏者にすることが
父の夢であり、生きる目的である。
息子は稀有な才能の持ち主だが、
コネがないせいでコンクールは5位止まり、
音楽学校にも入学できない。
「世界中が泣いた」というキャッチコピーに
寡黙で厳格な父と純粋な息子の
シリアスで文学的な作品かと覚悟していたら、
軽妙なタッチで展開も早くて観やすい。
息子のためなら恥をかくことも怖れず、
どこまでも厚かましく捨て身でぶつかっていく父のキャラクターが
よくも悪くもケタ外れでこの映画の肝だ。
息子役の少年がなかなか魅力的である。
切れ長の涼しい目にあっさりした顔だち。それだけなら平凡なのだが、
ひょろっとした体型と、演奏時の表情に色気があっていい。
物語はベタすぎる展開でけっこう雑で散漫なのだが、
父子に加え、最初のヴァイオリン教師や
少年が想いを寄せるリリというちょっといかがわしい女など
主要キャストが魅力的なので惹きこまれてしまう。
特にリリ役の陳紅(チェン・ホン)がいい。
ちょっと藤原紀香に似ているなーと思ったのだが、
従来の中国映画のヒロインに抱いていた先入観を見事に覆す
伸び伸びしたナイスバディで、
重さや湿り気皆無な存在感が気持ちよかった。
ああ、それなのに・・・
結末だけはどうしても納得いかない。
「さらば我が愛~覇王別姫」を撮った監督とは思えない。
ラストの演奏シーンがクライマックスで感動的なだけに
あのシーンを国際コンクールの舞台にしてほしかったと思うのは
わたしだけではないだろう。
'07 5 DVD ★★★☆☆
監督:陳凱歌(チェン・カイコー)
出演:唐韻(タン・ユン)、劉佩奇(リウ・ペイチー)、陳紅( チェン・ホン)
すべてをひっくり返すありえないラストに呆然・・・
名作なのか駄作なのか?
中国の田舎から北京に出てきた貧しい父子。
息子を一流のヴァイオリン奏者にすることが
父の夢であり、生きる目的である。
息子は稀有な才能の持ち主だが、
コネがないせいでコンクールは5位止まり、
音楽学校にも入学できない。
「世界中が泣いた」というキャッチコピーに
寡黙で厳格な父と純粋な息子の
シリアスで文学的な作品かと覚悟していたら、
軽妙なタッチで展開も早くて観やすい。
息子のためなら恥をかくことも怖れず、
どこまでも厚かましく捨て身でぶつかっていく父のキャラクターが
よくも悪くもケタ外れでこの映画の肝だ。
息子役の少年がなかなか魅力的である。
切れ長の涼しい目にあっさりした顔だち。それだけなら平凡なのだが、
ひょろっとした体型と、演奏時の表情に色気があっていい。
物語はベタすぎる展開でけっこう雑で散漫なのだが、
父子に加え、最初のヴァイオリン教師や
少年が想いを寄せるリリというちょっといかがわしい女など
主要キャストが魅力的なので惹きこまれてしまう。
特にリリ役の陳紅(チェン・ホン)がいい。
ちょっと藤原紀香に似ているなーと思ったのだが、
従来の中国映画のヒロインに抱いていた先入観を見事に覆す
伸び伸びしたナイスバディで、
重さや湿り気皆無な存在感が気持ちよかった。
ああ、それなのに・・・
結末だけはどうしても納得いかない。
「さらば我が愛~覇王別姫」を撮った監督とは思えない。
ラストの演奏シーンがクライマックスで感動的なだけに
あのシーンを国際コンクールの舞台にしてほしかったと思うのは
わたしだけではないだろう。
'07 5 DVD ★★★☆☆
監督:陳凱歌(チェン・カイコー)
出演:唐韻(タン・ユン)、劉佩奇(リウ・ペイチー)、陳紅( チェン・ホン)
by Gloria-x | 2007-05-31 14:28 | 映画レビュー