チェイシング 追跡/ Tenderness '09(米)
日本版DVDのパッケージの印象は「単純なサスペンスアクション」
ところが、その予想は始まってすぐに裏切られる。
「え?え?ちょっと待って!どういう話?」
しばらくは頭の軌道修正&話についていくのに必死。
静かで抑えた演出と、ちりばめられる詩的ともいえる映像
そして今にも恐ろしいことが起きそうな不穏な空気・・・
気がつけばすっかり引き込まれてしまっていた。
両親を殺害して少年院に入っていた少年と
密かに彼を監視する刑事。
そして、一方的に少年につきまとう少女。
ソフィー・トラウヴ、すごい顔!
最初「なんじゃこりゃ?」となるが
演技もうまいし目が離せなくなる。
ある種の珍味みたいな女優になるのか?
ジョン・フォスターも独特の存在感。
一歩間違えば失笑モノの不気味な演技。
この2人の存在感と演技にどんどん引き込まれ
どんな展開になるのかハラハラしつつ一気に鑑賞。
アラはサスペンス部分と
若者2人の物語部分のバランスが悪いこと
純文学とエンターテイメントが同居してるみたい
少年の犯した事件と、起こすかもしれない罪の
ハラハラ・ドキドキ感は重要だし
回想の犯罪シーンはある意味美しいのに惜しい。
潔くサスペンス色を消したほうが作品の質も上がったのでは?
いや、それはそれで退屈になるか・・・
'11 7 DVD ★★★☆☆
監督:ジョン・ポルソン
出演:ラッセル・クロウ、ジョン・フォスター、ソフィ・トラウヴ、ローラ・ダーン
by gloria-x | 2011-07-28 20:32 | 映画レビュー