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ディープエンド・オブ・オーシャン/The deep end of the ocean '99(米)

c0008209_11324891.jpg原作のミステリー小説(ジャクリーン・ミチャード著「青く深く沈んで」)を読んだ際、あとがきにミシェル・ファイファー主演で映画化決定とあって楽しみにしていたにも関わらず、先日ビデオ屋で見つけるまで存在を忘れていた作品。
読み応えのある原作に劣らず、原作の味わいを損なわず、じっくり考えさせられる上質な作品に仕上がっていた。

3歳の時に失踪した一家の次男が、
9年後に偶然一家の引越し先の近所に住む少年として現れた。
絶望の淵に突き落とされ、それぞれが心に傷を負ってバラバラになりかけていた家族に、次男の突然の生還が再び波紋を投げかける。

ウィスコンシン州に住むカッパドーラ家は夫婦と7歳のヴィンセント、3歳のベン、赤ん坊のケリーという幸せな5人家族。ある日、ベスはシカゴのホテルで開かれる高校の同窓会に子供3人を連れて出席する。久々の再会に浮き立つ人々でごったがえすホテルのロビー、ベス自身も懐かしい顔ぶれと次々に挨拶を交わして興奮気味だった。
この場面の演出が上手い。ミシェル・ファイファー演じるベスが高校時代、美人だが気取らず親しみやすい人気者だったこと、今は幸福な家庭生活に満足しつつも、3人の子育てに追われる平凡な日々に疲れと物足りなさを感じてもいること、同窓会で久しぶりに都会へ出て「今日はとことん楽しむわよ!」と意気込んでいることなどが短い時間で観客に伝わるのだ。ベスの、確かに美人だけど、どこか垢抜けない主婦という感じがリアルでいい。

長男ヴィンセントに「しっかりベンを見ててね」と命じてチェックインしに行くベス。
フロントにたどり着くまでにも何度も振り返って子供たちを視界に入れている。
ところが、チェックインして戻ってくると次男のベンがいない。
長男を問いただすと「行っちゃった・・・」。
まだ深刻に取らず、内心「だからちゃんと見ててって言ったのに、もう!」と長男に対して軽くいらだちを見せるベス。
だけど長男とはいえヴィンセントもまだ7歳である。

私事になるが、わたしは4人姉弟の長女で、いつもしっかりと妹たちを見ている役目を負わされていた。母が買い物中にスーパーの外で妹と待っていて、妹が急に鼻血を出して泣き出した時、どうすればいいのかわからず途方にくれたこと、よちよち歩きの次女とベビーカーに乗った三女にばかり注意を向けていた母がわたしのことをすっかり忘れて置き去りにして帰り、迷子で交番に保護されたこと・・・・
当時の心細さと不安感を思い出してヴィンセントの気持ちが痛いほどわかるのだ。

結局ベンは忽然と姿を消し、警察のみならずボランティアの捜査本部まで設置して大々的に捜査を行うがそれっきり見つからない。
ここからは、観客の立場によって誰に感情移入するかが分かれるだろう・・・

続きはこちら・・・
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by Gloria-x | 2007-08-30 11:39 | 映画レビュー

ラッキーナンバー7/LUCKY NUMBER SLEVIN '06(米)

c0008209_1040248.jpgなんでこんなに安易な邦題をつけたんだろう?
「スレヴン」に意味があるのであって、
ラッキーナンバー7ってあまりに短絡的・・・
日本人に通じにくいから変えたというなら、
まったく別のタイトルをつけるべきだったのでは?
この邦題とポスターデザインのせいで
軽妙なコンゲームっぽい映画かと思った。


と同時に、豪華キャストのわりに中身スカスカの
「オーシャンズ」シリーズみたいなつまらない映画かと危惧してもいたが
予想はいい方向に裏切られた。
とはいうものの、オープニングとクロージングはけっこう吸引力あるけれど、
真ん中はやや退屈。

ジョシュ・ハートネットってまったくそそられないなー。
眉と目の間隔が狭くて眩しげな目つきの男って
基本的にはわたしの好きなタイプなのに、
(例:C・イーストウッド、ジェフ・ブリッジス、ユアン・マクレガーetc・・・)
彼の場合、なんだかせせこましい、小賢しい印象なのよねー。
でも、彼の子供時代を演じた少年は可愛い!
ブルース・ウィリスが思わずホトケ心を出してしまったのも納得かも。

ルーシー・リューはもっと裏のある悪い女の役かと思ったら
意外にピュアで可愛い女だった。
ルーシーがジョシュに「あなたってまるで007みたい」と言い、
ジョシュが「007って言っても誰をイメージしてるかによるよな」とか言い出し
2人が「せーの」で俳優の名前を言うのだが、
わたしは断然007=ショーン・コネリーですな。
子供心にもあの色気と粋さは強烈に焼きついていて、
以後は誰が演じても「二番煎じ」的なニオイは否めないのよねー。

’07 8 DVD ★★★☆☆
監督:ポール・マクギガン
出演:ジョシュ・ハートネット、ブルース・ウィリス、ルーシー・リュー
   モーガン・フリーマン、ベン・キングズレー、スタンリー・トゥッチ
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by Gloria-x | 2007-08-28 23:08 | 映画レビュー

アウトレット&クルージング&焼肉&カラオケ

先月オープンした神戸・三田プレミアムアウトレットへ行ってきた。
緑の中、車が広大な敷地に近づいて、
グッチ、イヴ・サンローラン、セルジオ・ロッシ、
そしてスタバのロゴが見えてくると、
「わー、アメリカみたい。懐かしいー」と気分が高揚。

L.A郊外の高級住宅地パサディナをイメージしたらしく、
開放的な造りで雰囲気はまずまず。
でも・・・入ってみるとやっぱり日本。
何年か前、アメリカ最大級のアウトレット(当時)と言われた
ギルロイのアウトレットを体験しているわたしには、悪いけど
「こんな品揃え、こんな値段で
アウトレットを名乗るなんて100年早い!」

って感じ。
これならわたしの庭、大阪船場で買い物してる方がよっぽどいいわ。
(わたくし、しょせん庶民派なんですの)

こんなこと言うのはおこがましいけど、
飽きられるのも早いような気がするなー。

それと、こんなこと書くと、またまた
通りすがりのバッシングコメント攻撃受けそうで怖いんだけど、
我慢するのも精神衛生に悪いんで書いちゃおーっと。
(バッシングコメントは速攻消去しますので悪しからず)

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by Gloria-x | 2007-08-26 15:31 | 夫婦の日常・おでかけ

百年恋歌/最好的時光 '05(台湾)

c0008209_22565753.jpgほの暗い室内から黄昏時の屋外を撮った画、
ペールブルーを背景に電球の傘がぽつんとひとつ。
そこにプラターズの「煙が目にしみる」が流れ、
一九六六年 高雄   という縦書きのテロップ。
ファーストシーンだけで瞬時にこの映画の虜!
なんともいえない色気がたちのぼるってくるオープニングである。
1966年、1911年、2005年、
3つの時代の台湾を舞台にした3つの恋の物語。
個人的には1966年を舞台にした
第一話「恋愛夢」がいちばん好き。

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ひなびた町のビリヤード屋で働く女と、兵役で町を離れる男の淡い恋。
スー・チー扮する若い女は台湾各地のビリヤード屋を転々として住み込みで働いているという設定。男性客の相手をして玉突きをするけど、流れ者のハスラーって感じでもないし、水商売風にスレた感じもないし、どういう女のコなのかすごく気になる。
経営がなりたっているのが不思議なほどの田舎町のビリヤード屋なのに、住み込みで若い女の子を雇い(しかも垢抜けたコ)、ひとり辞めるとすぐ次のコが来る雇用システムはすごく気になるが、これは一種の御伽噺と観たほうがいいのか・・・?

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玉突きをするチャン・チェンの表情に釘付け!かっこよすぎ!
くわえ煙草の煙に目を細めて狙いを定めると、
さりげなくスー・チーが灰皿を台の端に置いてあげたりして、
煙草は大嫌いだけど映像の小道具としてはやっぱりかっこいいのよねぇ・・・
今さらだけど「2046」の某日本人アイドルの役は彼にやってほしかった!

一度いっしょに玉を突いただけの女を探して台湾の町を訪ね歩くチャン・チェン。
渡し舟の舳先に座って海を見つめる姿は
昔の日活スター(知らないけど)みたいな雰囲気だ。
この人、若いのに不思議と往年の映画俳優的な風格を備えているので
こういうレトロな作品にもしっくりなじむのがいい。
岡山、台南、嘉儀、水上、新営、大林、南斗など
右から左へ読む道路標識が流れていくシーンが妙に切なくていい。
男は虎尾という町でやっと彼女を見つける。
客と玉を突く彼女の後ろにそっと控えて立つチャン・チェンのこみあげる喜びを抑えきれない笑顔、気配に振り返って彼に気づき、嬉しさと照れくささのあまり笑い出すスー・チー、
このシーン(上の写真)のスー・チーの白いブラウスが清楚でいい!
出会いからラストシーンまで、
全編恋の始まりの新鮮さと嬉し恥ずかしなときめきがあふれ出ていて気持ちいい。

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1911年が舞台の「自由夢」は無声映画で台詞はその都度字幕画面に切り替わる。
教養のないわたしには時代背景や主役男女のバックグラウンドがイマイチよくわからなかったのだが、インテリアや衣装は見ごたえたっぷりで、主演2人のクラシカルな美しさが映える。
同監督の「悲情城市」もそうだったが、台湾の亜熱帯という風土性なのか、外と内の境界があいまいな印象の住居空間にそそられる。
開放的なのにほの暗くひんやりした土間に、どっしりした家具や観葉植物が陰影を作り、時間さえもゆったり流れて居心地よさそう。

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2005年が舞台の「青春夢」は話的には苦手なジャンルで正直しんどかった。
しかし、現代モノなので主演2人の存在もシズル感がある。
注目はスー・チーのアイメイク、以前からこのテの目化粧に興味津々なのだが、
いったいどうやるんだろう?
でも、わたしの目だとこんな風に陰影が出ずタヌキになってしまうんだろうなー、
などと考えつつ半分眠たかったのも事実・・・・
この3話目が☆4つにとどまった原因。

'07 8 DVD ★★★★☆
監督:ホウ・シャオシェン
出演:チャン・チェン、スー・チー
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by Gloria-x | 2007-08-21 23:00 | 映画レビュー

キング~罪の王~ THE KING '05(米・英)

c0008209_14451171.jpgとても純文学的な映画である。
アメリカの文学賞なんかを受賞した原作小説がありそうな話だがオリジナル脚本らしい。
タイトルと主役のガエル・ガルシア・ベルナルの顔で
アメリカ映画(しかもテキサスが舞台)
とは夢にも思わなかった。
ラブシーンも殺人シーンさえも最小限のセリフと場面転換で
静かに流れるように進行するが、
描かれている内容は凄まじくそして哀しい。


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海軍を除隊した青年エルヴィスは名前しか知らない父親に会うために
テキサスの小さな町の教会を訪れる。
しかし、成功した牧師デヴィッドはエルヴィスが母親の名前を出すと
顔色を変え「わたしの家族に近づくな」と釘を刺す。
おとなしく引き下がるエルヴィスだが、ピザ配達の仕事をみつけて町に居つく。
そしてデヴィッドの娘、つまり腹違いの妹であるマレリーに近づく。

エルヴィスがマレリーを誘惑したのは計画された復讐だったのか、
それとも彼自身も流されるように関係が深まっていったのか、
どちらともとれるようなガエル・ガルシア・ベルナルの
感情を抑えた、それでいて思いつめたような表情から目が離せない。
マレリーを演じるペル・ジェームズは薄幸そうなルックスで、
悲劇的な出来事が待っているのは明らかなのに、
2人が川で遊んだり、愛し合うシーンはとても美しい。

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デヴィッドが牧師を務める教会というのが、
大きな道路沿いに電光掲示板で礼拝の広告を流したり
息子のロックバンドの歌に合わせて礼拝したりと
こういう教会はアメリカでは珍しくないのかもしれないが
なんとなく新興宗教っぽく胡散臭い印象だ。
家も牧師の住まいとは思えないゴージャスさだし、
デヴィッドは聖職者というより宗教をビジネスと考え、
たまたま当たった男のようである。

エルヴィスがマレリーにライフルの持ち方を教えたり、
デヴィッドと息子ポールが鹿狩りに出かけたり、
ポールがいなくなると、身代わりのようにデヴィッドがエルヴィスに弓矢を教えるなど、
静かな中に常に暴力の気配が潜んで緊張感を高めていく。
鹿狩りの後、ガレージで皮をはいだ鹿をマレリーがバケツに無造作に
放り込んでモップで床を掃除するシーンはショッキング!

そして強烈に衝撃的で哀しいラストへ・・・

'07 8 DVD ★★★★★
監督:ジェームズ・マーシュ
出演:ガエル・ガルシア・ベルナル、ウィリアム・ハート、
   ペル・ジェームズ、ポール・ダノ
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by Gloria-x | 2007-08-19 14:46 | 映画レビュー

リトル・ミス・サンシャイン/LITTLE MISS SUNSHINE '06(米)

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アリゾナに住む少女オリーヴの夢はミスコン女王。
ビデオで受賞シーンを繰り返しスロー再生しては
クイーンが受賞した瞬間の表情研究に余念がない。
これだけ聞くと、ジョンベネちゃんみたいに妙に早熟な子供を想像するが、
オリーヴはぽっちゃり&メガネっ娘で、はっきり言ってミスコンとは縁遠いタイプ。
そのオリーブが繰り上げ当選で美少女コンテストへの出場権を獲得し、
一家総出でカリフォルニアをめざす。

独自のあやしげな成功論をふりかざす甲斐性なしの父親、
家族も他人も嫌うあまり9ケ月も沈黙を貫く兄、
老人ホームを追い出され、隠れてドラッグを常用する祖父、
そこに失恋で自殺を図ったうつ病の叔父(母の弟)が身を寄せる。
フーヴァー家のメンバーを紹介する導入部のムードはストレス満点。
唯一、オリーヴが天真爛漫で家族の誰からも愛されているのが救いだ。

ぽっちゃり&メガネっ娘のオリーヴが
繰り上げとはいえ美少女コンテスト出場権を得たのも「?」だが、
ミスコン女王に憧れる⇒自分も出たい⇒応募する
というコンプレックスと無縁の心理&勇気に感心する。
旅の途中、急に自信をなくすオリーヴに祖父が言う。
「おまえは世界一美しい女の子だ。身も心も美しいよ!」
嘘でもいいから家族にこう言われて育つ女の子はしあわせだ。
実際のルックスがどうあれ、
根っこのところで自分に自信が持てて人生が楽になると思う。

一家がおんぼろバスに乗って旅が始まってから
よくも悪くも話が転がって風通しがよくなる。
破天荒な家族が一台の車で旅を続けるうちに、
それぞれの抱える問題が膿を出すように問題が続出するが、
皮肉っぽく突き放した感じの乾いたユーモアセンスがいい。

いろいろあった末に会場のホテルに到着すると
コンテスト会場はジョンベネタイプのませガキだらけ!
バービー人形かはたまた小型版ミスコン女王か、
人工的な笑顔と決めポーズで媚態を見せる少女たちの中で
ただ突っ立つだけのオリーヴは浮きまくり・・・
そしてクライマックス、祖父が振り付け担当したオリーヴのダンスに仰天!

ここまであえてトニ・コレット扮する母親には触れなかったのだが、
冷静に観ると彼女のキャラクターには言いたいことだらけだ。
仕事と家事をこなし、何事にも動じない風情で
問題だらけの家族の世話をする母親は健気で好印象だが、
辛辣な見方をすれば問題に目をそむけて
健全な家庭のふりをしているともとれる。

娘の「美少女コンテスト」出場に一家で同行するほどなのに、
本番まで肝心のダンスや衣装に無関心で、
問題人物の祖父にまかせっぱなしなのが解せない。
百歩譲ってコンテストのことを「学芸会に毛の生えた可愛らしいもの」と
思い込んでいた素朴な人物だったとしても、
会場入りして他の出場者たちを見れば「しまった!」と思うのが普通。
それなのに、彼女は慌てるでも気後れするでもなく、
無邪気に娘の髪をとかしてあげるのだ。

この鈍感さには恐れ入る・・・女性としてはどうよ?
まあ、だからこそあの家族をまとめてこれたんだろうけど。

ともあれ、映画としてはおもしろく後味もさわやかで◎

'07 8 DVD ★★★★☆
監督:ジョナサン・デイトン、ヴァレリー・ファリス
出演:アビゲイル・ブレスリン、グレッグ・ギニア、トニ・コレット
   アラン・アーキン、スティーブ・カレル、ポール・ダノ
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by Gloria-x | 2007-08-16 12:09 | 映画レビュー

真夏の疑問

夏になるとTVのニュースで
原爆記念日、終戦記念日、日航機墜落事故などの
追悼式や慰霊行事の映像が流れる。

暴力的なほど激しく照りつける太陽、
うだるような熱気の中でスーツ姿で整列し、
苦渋の表情を浮かべながら黙祷する人々を見ていると
「うわぁ、この暑いのに・・・」と畏敬の念を抱くと共に
こっちまで熱中症で倒れそうな気分になる。

そして、毎年きまって疑問に思う。

よりによって、どうして真夏なのか?

彼らの表情を歪めさせているのは
犠牲者への哀悼の意だけではなく、
厳しい暑さによる不快感も混ざっているに違いない。
これらの行事がたとえば
桜の花が満開のうららかな春だったり、
爽やかに空気が澄んだ秋だったら
式典に関わる人々の負担もグンと軽減されるだろうし、
映像を観ている方の気分も違うはず。

でも、もしかしたらこれらの歴史的事件が
夏に起きたのは偶然ではないのかも?
後世の人々に炎天下で肉体的な辛さを味わわせることで
戦争や悲惨な事故を忘れさせないために
神様が仕組んだのかも・・・・

と、そんなことを考えてしまうほど毎日毎日暑い。

日差しは殺されそうに強烈だし、熱気はオーブンみたい。
ちょっと外へ出るにも決死の覚悟が必要なので
仕事とプール以外、昼間はほとんど外出しない。
買い物、図書館、ビデオ屋などの用事は完全に日が暮れてから。
早く秋になって身軽に動き回りたいものである。

ああ、なんだか夏に閉じ込められてる気分だ。
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by Gloria-x | 2007-08-15 12:36 | 出来事・世間・雑感

ラタトゥイユ

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夏の定番メニューです。
今回は玉ねぎ、茄子、ズッキーニ(緑&黄色)、トマト。

まとめてたくさん作って冷蔵庫へ。
そのまま食べたり、パスタやオムレツの具にしたり、
パンに溶けるチーズといっしょに乗せて焼いたり・・・
一週間ほどのプチ保存食になってすごく便利♪

ある友人と気軽なバール風レストランへ行った時のこと、
ワインのアテにとりあえず、と
オリーブの実や生ハムなどといっしょに
ラタトゥイユもオーダーしようとしたら
「あ、ごめん、あまり好きじゃないかも・・・」とのこと。
特にクセのない野菜ばっかりなのに、
ラタトゥイユを嫌いなんて人がいるとはちょっと驚きだったが、
彼女の嗜好は和風なのだった。

わたしの食の嗜好は地中海沿岸タイプ。
肉食はあいかわらずだけど野菜も大好き。
ここ数年、野菜料理のレパートリーが増えた。

和洋中問わず野菜が嫌いという人、たまにいるけどほんとに不思議。
そういう人っていったい何を食べてるんだろう?
たんぱく質、炭水化物、油脂がメイン?
なんか全身ドロドロなイメージだ・・・
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by Gloria-x | 2007-08-12 10:50 | 食べる・飲む

ボビー/BOBBY '06(米)

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ロバート・ケネディが暗殺された'68年6月5日の夜、
アンバサダーホテルに居合わせた人々の人生を断片的に描きながら、
運命の瞬間に向かって展開する群像劇。

作品中、アンソニーホプキンス演じる引退したドアマンのセリフにも
「グランドホテル」が登場するが、このスタイルの群像劇は好きなジャンルだ。
エミリオ・エステヴェス、ちょっと見ない間にますます父親そっくりになっていたが
脚本・監督の才能もあったのねー。
群像劇そのものとしては前半やや性急、中盤中だるみと物足りない印象だが、
ラスト15分の緊張感からRFKが訴え続けたメッセージにつなげる手腕は見事。

「JFK」「マルコムX」のようにRFKを主人公に据えず、
本人の実写フィルムとスピーチの声のみ。
主な登場人物はRFKと直接的に関わりのない、
ほとんどが偶然その場に居合わせた人々。
彼らの様々な人生をスケッチしながら、人種差別問題、ベトナム反戦運動、ドラッグ、
結婚と不倫にまつわる問題など'68年当時を多面的に描くアイデアが秀逸だ。
事件そのものとは無関係なエピソードの積み重ねが
RFK暗殺の瞬間に収束していくことで、その後のスピーチが心に深く響いてくる。
バックに流れるサイモン&ガーファンクルの「サウンド・オブ・サイレンス」がいい。
広島原爆投下の前日の庶民の生活を描くことで
原爆の恐怖を際立たせた日本映画を思い出した。

キャスト陣は名前を書ききれないほど豪華な顔ぶれだが、
わたしはホテル支配人の妻で美容師役のシャロン・ストーンに最も注目。
もともと好きな女優だが、
この作品のシャロンは日本の女優でいうと余貴美子である。
ちょっと人生に疲れた、それでいて人間味のある、
通好みの色気漂う大人の女で、いい味を出しているのだ。

メキシコ人の厨房下働き青年を演じるフレディ・ロドリゲスもよかった。
この人「ポセイドン」ですぐに死んでしまうウェイター役だったそう。
話はそれるが「ポセイドン」のあの部分は
人種差別&階級差別のダブル差別で大問題だと思うのだが
問題にもならない感じでサラーッと流れていったので
よけい理不尽さがクローズアップされて後味が悪かったものである・・・。
彼とローレンス・フィッシュバーン、クリスチャン・スレイターのエピソードが
物語の柱らしくメリハリがあってよかった。

デミ・ムーアって松田聖子に合い通じるものを感じるんだけど同い年では?
あいかわらず年齢を感じさせない若さと美貌で存在感あり。
この人、いろんな意味で強烈なのに黒髪&黒目で得してると思う。
これがブロンド&ブルーアイズだったらもっと早く消えてただろう。
驚いたのはデミの髪の量の多さ!地毛で日本髪結えるのではないだろうか・・・

ヘレン・ハントって正直キレイだと思わないんだけどなー。
演技達者なのは認めるけど、美人的な役柄が多いのが納得いかない。
このモヤモヤ感はメリル・ストリープに感じるものと似ている。
この役は別に他の人でもよかった気がする。

リンジー・ローハンは「とくダネ!」のハリウッドゴシップコーナーでしか
観たことがなかったけど、フレッシュで可愛く演技もよかった。

イライジャ・ウッドって人気はあるみたいだけど、
わたしは子役の時からどこがいいのかまったくわからないのよねー。
この役は妙に深刻な表情で、若い頃の仲代達也に似てると思った。

クリスチャン・スレイター、もうすっかりただのオヤジ・・・
「忘れられない人」は奇跡の一本だった気がする。

RFK選挙スタッフの一人を演じるニック・キャノンも注目株。
デンゼル・ワシントンの息子では?と思ったほど将来が楽しみ。

'07 8 DVD ★★★★☆
監督:エミリオ・エステヴェス
出演:アンソニー・ホプキンス、シャロン・ストーン、デミ・ムーア
   ウィリアム・H・メイシー、ヘレン・ハント、マーティン・シーン
   フレディ・ロドリゲス、ローレンス・フィッシュバーン、
   リンジー・ローハン、アシュトン・カッチャー、
   ヘザー・グラハム、ハリー・ベラフォンテ、クリスチャン・スレイター
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by Gloria-x | 2007-08-10 21:29 | 映画レビュー

プルーフ・オブ・マイ・ライフ/PROOF '05(米)

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天才数学者の父を亡くし、キャサリンは生きる気力を失っていた。
父親は天才であると同時に、長年精神を病んでおり、
彼女は自宅で父を看病するため大学を辞めていたのだ。
キャサリンは父親の才能を受け継いでいたが、
精神の病も遺伝している兆候に怯えて世間からひきこもっていた。

ビューティフル・マインドでも思ったが、
数学の天才と病気って紙一重なんだろうか?
わたしは3人程度のワリカンも計算できない数字オンチなので
「数式」だの「証明」だのってどういうものか想像すらできないが、
日々そういう研究をつきつめていると生活も思考も
俗世間からどんどん離れるだろうし、可能性もあるかも、と思う。

他人には見えないものが見えたり聞こえたり、
自分は正常だと思っていたらそうじゃなかったという事実に
気づいた瞬間ってショックだろうなぁ。
しかも、天才的な頭脳を持っている人ならなおさら。

父親役のアンソニー・ホプキンスが、飲まず食わず眠らずで
「新しい数式の証明」とやらをノートに書き続け、
「こんなに頭がはっきりしたのは何年ぶりかだ!」と興奮して
娘にノートを見せるシーンは哀しい怖さだ。

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父親の死後、キャサリンは父の生徒と恋仲になる。
ジェイク・ギレンホール扮する元生徒は数学者で、大学で教えている。
中盤、数学的才能で彼がキャサリンの足元にも及ばないことが
わかる件もスリリング。
モーツァルトとサリエリや、「グッド・ウィル・ハンティング」で
ウィルと彼を発見した数学者の関係を彷彿とさせる。

父親が遺したのかキャサリンが書いたのか、
新しい「数式の証明」が2人の関係やキャサリンの人生も左右するが、
数式の証明なんてものにも、文章みたいに「今風なスタイル」などという
文体みたいな個性があるらしい。これは意外な驚きだった。

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グウィネス・パルトロウってはっきり言ってブスだと思う。
低血圧っぽく覇気ないし、色っぽくもないしモテるのがよくわからない。
でも、そんなに嫌いじゃないし、演技は上手いと思う。
こういうコーディネートがダサくなく見えるのはさすがだ。

ジェイク・ギレンホールは男としてまったくタイプじゃないので
色気は感じないけど、性格よさそうで誠実そうなので友達としていいかも。
グウィネスの姉クレアを演じたホープ・ディヴィスが印象に残った。
映画としては時系列が意図的な感じでもなく
自然に入り乱れるので、やや混乱させられた。

'07 7 DVD ★★★★☆
監督:ジョン・マッデン
出演:グウィネス・パルトロウ、ジェイク・ギレンホール、
   アンソニー・ホプキンス、ホープ・デイヴィス
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by Gloria-x | 2007-08-08 17:05 | 映画レビュー