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シカゴ育ち The Coast of Chicago/スチュアート・ダイベック

Gunさんに教えていただいた一冊。
読み始めてすぐ「旅先や屋外で読みたい短編集だな」と思った。
ベッドの中、お風呂の中、映画館で上映待ちの間、カフェと
いろんな場所で少しずつ読んだが、やはり外で読んだ時のほうが
ダイレクトに沁み込んでいく感じだった。

この著者のことは知らなかったが、昔、定期購読していた
「エスクァイア」にも作品が掲載されていたらしい。
詩的な表現と流れるような文体で翻訳も◎。
個人的には「ペット・ミルク」「黄金海岸」が好き。

'05 4 ★★★★☆
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by Gloria-x | 2005-04-29 12:44 | ブックレビュー

ソウ/SAW '04(米)

c0008209_021749.jpgわずか18日間で撮影したというのが驚き!
低予算自主制作映画のため
「一部屋に登場人物2人だけで進行するストーリー」
というだけのスタート地点から
監督のジェームズ・ワンと主演のリー・ワネルが
アイデアを出し合いながらストーリーを決めていったとか。

c0008209_03043.jpg廃墟のようなバスルームの両隅で
足首を鎖につながれた二人の男が
目を覚ます。部屋の真ん中には
血まみれの男の死体。
ここはどこで、二人はなぜ
誰に連れて来られたのか?



不条理劇のような幕開けから物語は一気に転がり出し、
想像を絶する恐怖の連続で息もつかせぬ予想外の展開を見せる。
生理的不快感や後味は悪いが、緻密に計算されつくしたシナリオ、
斬新なアイデア、一瞬たりともダレさせない演出、驚愕のラストなど
映画好きにはたまらない佳作だ。

一度観ただけでは数々の謎や疑問が残るが(わたしは二度観た)
こういう映画は重箱の隅をつつくより流れに身を任せて堪能すべし。
それでも残る疑問は↓ですっきり解決。
シカゴ在住の精神科医の管理人さんによるメルマガで、
これを読んでますますこの映画のすごさ、深さが実感できた。

ソウの完全解読


'05 4 23 DVD ★★★★★
監督:ジェームズ・ワン
出演:リー・ワネル、ケアリー・エルウェズ、
   ダニー・グローバー、モニカ・ポッター
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by Gloria-x | 2005-04-27 00:08 | 映画レビュー

インファナル・アフェアⅢ/無間道Ⅲ 終極無間'03(中国)

c0008209_1685822.jpg

「無間道」の完結版・集大成となる三作目。
今回はレオン・ライがキャストに加わって
それこそ満干全席のように贅沢でゴージャスな顔ぶれ!
トニー・レオンはあいかわらず哀愁を帯びた表情がいい。
ラストの振り返りざまウィンクはハートを直撃だ。
彼って元気で爽快な姿よりも、怪我したり窮地に追い込まれたり
凹んでやさぐれた時の方が断然魅力的。
でも、色気という点では「華様年華」「2046」のトニーを知った後だけに
かなり物足りない思いも・・・
レオン・ライはスーツでビシっと決めた非情なエリート役がハマっていた。
わたしは彼の誠実そうな笑顔が好きなんだけど、冷ややかな無表情もいい!

今回、最も印象に残ったのはチェン・ダオミン。
凄みのある面構えと渋い演技は存在感たっぷりで
いつの間にか目が離せなくなった。
彼(シェン)を主役にした番外編が観たい!
トニー、レオン、チェンが再会を誓い合うシーンは映画史に残る名シーンかも。

c0008209_1693977.jpgアンディ・ラウは
事実上主役で出ずっぱり。
苦悩と狂気の演技は見事で
共感も誘ったけど
ただでも濃い顔の濃度が
さらにアップした感じで、
ちょっとお腹いっぱい感
なきにしもあらず
(升毅に似てない?)

エリック・ツァンは出てきただけで「いよっ!待ってました」と声をかけたくなった。
彼の一点の曇りもない満面の笑みは、直後にいきなり殴られそうでほんとに怖い。

肝心の物語だが、時系列入り乱れた展開でストーリーが進行するので
正直言うと何がどうなってるのかよく理解しきれない部分も多かった。
「Ⅰ」のラストで死んだヤン(トニー)と、
秘密を隠蔽したままエリート警官としてのしあがっていくラウ(アンディ)を中心にして、
ヤンの死後である現在とヤン生存時の話がめまぐるしく錯綜しながら進んでいく。
さらに「Ⅰ」「Ⅱ」のいろんなシーンを伏線として
その意味を解き明かしていくので(後付けだろうけど)
前2作を観直しておくべきだったと後悔・・・

ところで「Ⅰ」の時にも思ったが、ケリー・チャンが出てくると
急に映画のトーンが変わるというか、テンション下がってしまうのはわたしだけだろうか?
特に今回はヤンとリー先生(ケリー)のシーンになるとダレてしまって退屈だった。(「スパイゲーム」でブラピのロマンス部分に感じたダレと同じ)
トニーのシーンが増えるのはいいけど、クサい恋愛ドラマもどきで興ざめだったし。
はっきり言って無間道は男のドラマなので女は要らないと思う。
それならもっと男たちの陰謀術や斬った張ったを見せてほしかった。

'05 4 20 劇場 ★★★★☆
監督:アンドリュー・ラウ
出演:トニー・レオン、アンディ・ラウ、レオン・ライ 
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by Gloria-x | 2005-04-24 16:23 | 映画レビュー

香港つながり・・・ 

仕事を終え、いったん帰宅後近所の映画館へ。
レイトショーで「インファナルアフェアⅢ」を観た。
(レビューは近日アップ予定です)

家に帰ると珍しくダーリンが先に帰宅していて
「お腹空いた~」と言う。
わたしも小腹が空いていたので
近所へ食べに行くことに。

「無間道」を観たからというわけでもないけど
無性に中華が食べたい気分。

品のいい老夫婦と息子がやっている
その名も「香港」は
下町のごくフツーの中華料理店だが
隠れ有名店で味は◎!

クラゲとピータンでビールを飲み、
ギョーザ、鶏の空揚げ、カニ玉炒飯をシェア。
深夜の中華料理なんて自殺行為だけど
久々なのでおいしかった~

そういえば「次長課長」の
「香港映画に出てくる大衆食堂のオヤジ」ネタはおもしろい。
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by Gloria-x | 2005-04-22 02:02 | 夫婦の日常・おでかけ

初恋の相手 

地下鉄で目の前に座っていたひとを見て初恋の相手を思い出した。
そういえば先週、なぜか彼の夢を見たのだった。
高校生の時にバイク事故で亡くなったひとで、
今思うと桑田圭佑に似ていた。

彼は在日コリアンで、実年齢より大人びていた。
そのせいか、同級生の男子たちも一目置いて
「ソンセンニン(先輩という意味の韓国語)」と呼んでいた。

好きになったのは小学校一年生の時。
図工の時間に彼の絵を見て「ただ者じゃない!」と思ったのだ。
子供のくせに彼はキレイな色をいっさい使わず、
絵の具を混ぜて泥のような色を作り、
ムンクみたいなタッチでジャングルの絵を描いていた。
その上、すごい達筆で難しい漢字をいっぱい知っていた。

六年生の時、わたしは彼にラブレターを出した。
友人と2人で朝礼をサボって教室に隠れ、
お互いに好きな相手のカバンを開けて
教科書の間に封筒をはさんでおいたのだ。
その日はドキドキして眠れなかった。

しかし翌朝、念のためにまた朝礼をサボり、
教科書をチェックすると、封筒ははさまれたままだった。
もちろんしっかり糊付けされハートマークのシールもそのまま・・・

彼も、友人が手紙をはさんだ男子も
家に帰って教科書を開きもしなかったらしい・・・(-.-;)
一気に興ざめしたわたしたちが手紙を取り返したのはいうまでもない。

生きている彼の姿を見たのは15歳までなのに、
夢の中で彼はわたしと同い年の大人の姿で登場した。
そして、わたしは「あ~、やっぱりこういうタイプになると思ってたな~」と
妙に納得しているのだった。

彼が生きていたらどんな男性になってただろう?
あんなに大人っぽかったのは早く死ぬ運命だったからなのかな。
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by Gloria-x | 2005-04-20 21:33 | 出来事・世間・雑感

砂と霧の家/House of sand and fog'03(米)

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原作は読みごたえがあった。
あまりに悲劇的な話で胸にずっしりこたえたが・・・・
映画は原作に忠実で、
しかも持ち味を損なわない出来のよさ。
キングスレー、コネリー、アグダシュルーの
演技力はもちろんのこと、
静謐さの中に緊張感漂う演出がいい。


以前、雑誌でパールマン監督のプロフィールを読んで
波乱に満ちた人生に驚いたことがある。
登場人物の過酷な人生の断片描写に説得力があるのは
監督自身の体験が自然に投影されているからか。

ベンツをホテルの駐車場に停めて道路工事の肉体労働に出かけ、
汗と土埃にまみれた体をホテルのトイレで清めて
スーツに着替えて帰宅するベラニーと、
カード無効でモーテルを追い出され、車で寝起きして
ガソリンスタンドかどこかのトイレで体を洗って腋毛を剃るキャシー。
共にぎりぎりまで追い詰められた人生を送る二人を
対比させた演出が印象的だった。

原作ではキャシーにどうも好感が持てず、
「あんたのだらしなさが招いた結果じゃないの」と
同情する気になれなかったが、
映画のキャシーにはまだ感情移入できたのは
ジェニファー・コネリーの力だろう。
ベラニー夫人のショール・アグダシュルーも素晴らしい。

'05 4 17 DVD ★★★★★
監督:ヴァディム・パールマン
出演:ベン・キングスレー、ジェニファー・コネリー、ショーレ・アグダシュルー
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by Gloria-x | 2005-04-18 22:56 | 映画レビュー

夢の共演!

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クドカンドラマ「タイガー&ドラゴン」
わたしにとってはフォアグラとトロの握り
または焼肉とロブスターを同時に目の前に出されたような
まさに夢の共演!

ほんっとに、長瀬クンも岡田クンも
非の打ちどころのない男前でうっとり・・・

以前、単発でオンエアされたのも観たけど
ストーリー的には真剣に見なくていいので
プロモーションビデオを観る感覚で目の保養してます(*^-^*)
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by Gloria-x | 2005-04-15 23:43 | 出来事・世間・雑感

人形を捨てる / 藤堂志津子 新潮社

私小説とエッセイの中間のような短編集。
凄絶と言っても過言ではない家族と生い立ち、波乱万丈な人生に圧倒された。
幼少時から現在まで、その時々の自分の心中を冷徹に分析して
実の両親をあるときはばっさり斬り捨て、
あるときは淡々と突き放した視線で語る。
著者の強靭な精神力と筆力は見事というしかない。

生涯を通じて見苦しいほど女癖が悪く、
70歳を過ぎて他の女といっしょになるために離婚した父親のことを
著者ははっきり「大きらいだし、憎んでもいる」と書ききっている。
また、倒れて半身不随になり「恥ずかしい」と外出したがらない母親に対して
「私は冷たい性格なので(中略)ほとんど同情しない」と突き放している。
これだけを読むと冷酷非情な人物のようだが、全編通して読むと
幼い頃からの親との確執、著者曰く「家族というものの病理」というものに
長年がんじがらめにされて苦しんできた著者に心底共感し、
この冷淡さをかえって潔く感じる。

親との関係や自分の過去にマイナスの感情を抱くことは
必ずしも人間として問題があるわけではないし、
そのことで罪悪感を覚える必要はないと思うことができ、
ある意味わたしを解放してくれた作品だ。

'05 1 ★★★★★
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by Gloria-x | 2005-04-14 23:41 | ブックレビュー

一人の夕食は

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合鴨パストラミ、プチトマトをオリーブオイルで炒めたもの、
そしてパセリとパルメザンチーズのオムレツ、水菜のサラダ。
これにワインとバゲットが少しあれば大満足!
わたしひとりだとこんな感じで手軽。

ダーリンの場合、炊きたてご飯、白菜の浅漬け、
きのこオムレツ、湯豆腐か冷奴、もしくは茶碗蒸かお味噌汁。
こんなメニューで大満足してくれて、ほんとに手がかからない。

彼とわたしの食の嗜好はおもしろいほど対極にある。
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by Gloria-x | 2005-04-11 01:07 | 食べる・飲む

ターニングポイント? 

実は新しい仕事を初めて約1ケ月。
とても楽しい毎日を過ごしている。

フリーランスのライター/コピーライターになって約15年
生まれつき書くことは好きで得意だが、
趣味を仕事にすべきじゃなかったと気づいた時には既に遅く、
この数年、切実に「辞めたい」と思いつつ惰性で仕事をする日々。
辞めたいと言ったところで他にしたいことも思いつかず、
それより自分に他にできることなんかなさそうで、
割り切って仕事をこなすだけの日々が続いた。

何年か前、一流出版社から依頼された女性誌の仕事で
以前から感じていた業界のいいかげんさをあらためて思い知り、
心底嫌気がさしたあたりから予兆はあったけど
去年のチンケなギャラ未払い事件でついに見切ったという感じ。
同業者にも仕事が楽しくて充実してそうな人なんていないし・・・
流れて消えていくだけの仕事に虚しさはつのるばかり。

特に去年、何年ぶりかに応募した小説が二次選考を通過した頃から
書くのは純粋に自分が書きたいことだけにしたいという欲求が強くなり、
お金のために割り切って書くことが苦痛にすら感じられてきたのだ。

「気楽な専業主婦になりた~い!」と口癖のように言ってみたけど
それも退屈でハリがなさそうだし・・・
いろんな意味で生活を変えたいな~と思っていたところ、
思いがけない転機が訪れて某企業の一員として働くことになった。
アルバイトだけど一応入社試験も受けた。
漢字の読み書きは難なくクリアしたと思うけど
分数の計算が出てきたときは頭が真っ白になって動揺した(-.-;)
今までとは異業種なので専門分野の勉強はたいへんだけどおもしろい。

それより、お恥ずかしいがミーハーなわたしは、
顔写真入りのIDカードと、各自端末にアクセスするための
パスワードが入った磁気カードを
首からぶらさげて大きなビルに出入りするのが
いかにも「職業人」って感じで妙にうれしかったりするのだ(^_^;

諸事情ゆえライターの仕事も続けているのでハードな日もあるけど
かえって時間を効率よく使える気がする。
なによりオンとオフがはっきりしているのが
精神面でどれだけ気持ちいいか!

同期入社の人たちともすっかり仲良しになったし
嘘みたいに楽しい毎日である。
(仕事で楽しいことばかりじゃないのはよ~くわかってますが)
「おはようございま~す」「お疲れ様でした~」なんて
挨拶を交わすのも新鮮でいい感じ。
なにより、きちんと化粧して身支度整えて地下鉄で出勤し、
仕事モードの数時間を過ごすのはメリハリがあっていい!
組織には向かないと思い込んでいたわたしだけど
意外と向いてたりして・・・・
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by Gloria-x | 2005-04-09 00:28 | 出来事・世間・雑感