<   2005年 01月 ( 36 )   > この月の画像一覧

クライング・ゲーム/ THE CRYING GAME '92(英)

c0008209_15201034.jpg
好きな映画を何年ぶりかに見直すと意外な発見をする。
フォレスト・ウィテカー→笑福亭釣瓶似説はここから始まったが
今回、ジェイ・デビッドソン→山咲トオル似説を発見した。

アカデミー脚本賞を受賞したこの作品、たしか監督賞や作品賞、
男優賞などにもノミネートされてオスカーノミネートの中では異色作だった。
今じゃ珍しくもなんともないけど、
監督自ら絶対にバラさないでという「秘密」も話題になっていた。
ニール・ジョーダンのスタイリッシュな演出(当時)もだけど、
音楽がまさにわたしの好みで、サントラCDも持っている。
(オープニング曲「男が女を愛するとき」とエンディング曲「スタンド・バイ・ユア・マン」の
特に好きな2曲がサントラには未収録なのが大いに不満!)

大好きな映画と言いつつ、実は内容はほとんど覚えてなくて
「サソリとカエルの寓話的エピソード」くらいしか記憶になかった。
あらためて見直すと、IRAのテロリスト、要人暗殺などのエピソードがあるわりに
緊張感に欠けるしテロリストたちも素人臭い甘ちゃん。
例の「秘密」もそんなに驚くほどのことでもない。
しかし、なにより意外だったのは結末。
わたしは勝手に「どんでん返し」で終わると記憶違いしていたのだ。
「切なくも非情な復讐」で終わると・・・・・
ところが実際にはほのぼのムードで平和にジ・エンド。

あれ~?こんなはずでは?
この映画以降、どんでん返しに次ぐどんでん返しで意表をつきまくる映画を観すぎて
わたしの心がすっかりスレきっていたのか?
それとも他の映画と混同して覚えていたのか?

まあ、でも長年「好きな映画」と思い続けてきた情は消えなかったけど・・・

'05 1 30 WOWOW ★★★★☆
監督:ニール・ジョーダン
出演:スティーヴン・レイ、ジェイ・デビッドソン、フォレスト・ウィテカー
[PR]

by Gloria-x | 2005-01-31 15:51 | 映画レビュー

フレイルティー~妄執~/FRAILTY '01(米)

c0008209_13374844.jpg
思いがけない拾い物だった。すごくよくできた映画だ。
ビル・パクストンって見るからにB級顔なので
好きじゃないが、意外や意外!
監督としてこんなに才能があったとは!
残酷な殺人や暴力シーンはないのに、
心理的にじわ~っと底知れない恐怖を感じさせる。

「神の手」と名乗る犯人による連続殺人事件。
迷宮入りの事件を担当するFBI捜査官のもとを
自分の弟が犯人だという男・フェントンが訪ねてくる。
男の話は彼が10歳の頃、1979年にさかのぼる。

母親は弟・アダムを産んだときに死んで父子3人暮らし。
ある日、真面目で優しい父親が「神に使命を与えられた」と言い出し、
会ったこともない人間を誘拐してきては「悪魔を滅ぼす」として殺す。
少年のフェントンは父親の頭がおかしくなったと思い、
殺人を止めようとするが父親はいたって真面目。
それどころか二人の息子にも「使命」の手伝いをさせようとする・・・・

フェントンを演じるマシュー・マコノヒーが特殊メイクかと思うほど
爬虫類的で奇妙な顔なんだけど、これがけっこういい味を出していた。
子役二人も可愛くて、特に少年時代のフェントン役マット・オライリーは
本能や自身の道徳観と、父への愛情、疑念、恐怖の板ばさみになる
難しい役どころをみごとに演じている。
フェントンが語る回想シーンは「フレッシュ&ボーン」を思わせる味わい。
途中で予測はつくものの、ラストにそれを超えた意外などんでん返しが用意されている。

'05 1 29 ビデオ ★★★★★
監督:ビル・パクストン
出演:マシュー・マコノヒー、ビル・パクストン、パワーズ・ブース
   マット・オリアリー、
[PR]

by Gloria-x | 2005-01-30 14:08 | 映画レビュー

夜の電話のあなたの声は /藤堂志津子 文藝春秋

短編3作の主人公すべて、どちらかといえばイヤな女で好感がもてないのだが、
状況設定と展開の巧みさ、心理描写のうまさには毎度のことながら脱帽。

「雨の夜にホテルへ」
男になんの前ぶれもなく一方的に電話で別れを告げられ、
以来、統子は既に男が引っ越したあとのアパート近くまで
行っては道にすわりこみ、アパートを眺めながら酒を飲む習慣が・・・

「男のいない男の部屋で」
麻酔医という職業のステイタスだけが理由で、
好みのタイプではなく、つきあうにつれ嫌いになっていく男と
4年間もつきあい続ける早智子。

「夜の電話のあなたの声は」
ハンサムで自信家で女にモテる本条に捨てられた水香は
一度ちらっと後姿を見かけた本条の同僚に狙いを定め、
巧妙に仕組んだ偽の間違い電話をかける。

「男のいない・・・」の主人公・早智子はバイト暮らしからライターになっていく。
自分自身やその生き方に根本的に自信が持てないところなど
この主人公には共感する部分があった(ライターだからというわけでなく)
著者もコピーライター出身なので、作品中に出てくる仕事や人間関係、
早智子に「いっしょに事務所をやろう」と持ちかけるミチル
(この業界によくいるタイプ)の描写などリアルで説得力があった。

~人生設計のようなものなどあるわけがなかった。
 一年先も、一ヶ月先も見えない、行きあたりばったりの生活を、
 かれこれ十年近く送っていた~

~ミチルの明快な生き方がうらやましかった。(中略)
 その前向きな自信はどこからくるのだろう。
 どうすれば、そんなふうになれるのか~

'05. 1 ★★★★★
[PR]

by Gloria-x | 2005-01-30 13:33 | ブックレビュー

『おかん』なんて言う?

幼い頃、両親のことを「パパ、ママ」と呼んでいたとしても
日本では小学校の途中あたりで呼び方を変える人が多い。
女子の場合、大人になっても「パパ、ママ」派もいるが
男子はほとんど全員といっていいほど変えると思う。

関東圏の場合、「おやじ、おふくろ」になるのだろうか。
関西では「おとん、おかん」という男性が多いようだ。
ダウンタウンなどもTVで堂々とこう言ってる。

わたしはこの「おとん、おかん」という呼び方がキライ。
昔から、もし男の子を産んでも絶対「おかん」なんて呼ばせないと思ってた。
ついでに言うと、子供が親を名前で呼ぶというのも
二昔前のニューファミリー臭い感じでイヤ。
ちなみにわたしの実家は「おとうさん、おかあさん」派だが
弟はいつからか主語なしでいきなり用件に入り、
友人などには「親」と言ってるようだ。
ダーリンは今でも両親を「おとうさん、おかあさん」と呼んでいる。

昨夜、ダーリンとその話題になり
「いくらなんでも女の子で『おとん、おかん』はいないよね」とわたしが言うと
「いや、女の子でも言うコいるよ」とダーリン。
ど、どんなアバズレ(失礼!)や?と仰天したが
ダーリン曰くごくフツーの今どきの女のコが使ってるという。
しかも笑いを取るためのネタ的な使い方ではなく。

わたしは未だかつて身近な女性が親のことを
「おとん、おかん」なんて言うのを聞いたことがないので信じられないが
今の関西の女子たちは「おとん、おかん」なんて言うのだろうか?
[PR]

by Gloria-x | 2005-01-28 16:00 | 出来事・世間・雑感

そのケータイはXXで /上甲宣之 宝島社

第一回「このミステリーがすごい!」大賞で最大の話題を呼んだ
息つく暇さえないホラーサスペンス、とのことだけど
ホラーっていうよりコメディ?
解説に「香港カンフー映画のはちゃめちゃな感じ」と評されているとおり、
設定、登場人物のキャラクター、行動とすべてがありえなさすぎて
そのバカバカしさにかえってすんなり受け入れてしまう。
非現実的とはいえ現代風俗など要所のディテールはきっちり押さえているし、
説明くさいセリフもマンガ的で楽しめる。
導入部から第一章の勢いとおもしろさはすごい力だが、
第二章に入ってややしつこすぎ、長すぎの感あり。
主役の一人、火請愛子の私的キャスティングはベッキー。

'05 1 ★★★☆☆
[PR]

by Gloria-x | 2005-01-28 15:27 | ブックレビュー

人生が顔に出る 

久しぶりに会った年下の男ともだちの変わりように軽くショックを受けた。
やつれたというか、老けたというか、くすんだというか・・・
「いったいどうしちゃったの~?何があったの?」と聞きたくなったほど。
どっちかというとルックスのいい男なので精彩のなさがよけい目立つ。

精神や生活の状態が容貌に現れてしまうのは男も女も同じだけど
メイクなどでごまかせない分、男は無残だ。
女同士の場合、相手が老けていたり、疲れて見えたり、
太ったりしていても口に出さないのがルール。
わたしもそうだけど、本人がいちばんそのことを痛感してるんだから。
そして、相手が男でもやっぱりそれは口に出せないものなのだった。
(無神経に口に出す奴もいるけどね)

逆のパターンもある。
ある男性は昔、わたしや女ともだちの間で失笑を買う存在だった。
それというのも、悪いほうにちょっと針がブレれば「気持ち悪い」タイプなのに
確実に自分はかっこいいと思い込んでいる言動なのだ。
その彼が、ある発言で一気に「最低男」の烙印を押された。
仕事で徹夜続きで家に帰れないとき、
自分の事務所がある雑居ビルの共同湯沸し室の流し台で股間を洗う、と
酒の合間の笑い話として語ったからだ。

ところが、その彼に何年ぶりかに飲み会で再会したところ、
人が変わったようにさわやかでいいオーラを出していて驚いた。
聞けば結婚して子供が生まれ、マンションを購入したばかりという。
わたしは人の長所や美点、自分が好感を持ったことは
本人にストレートに伝える性分なので、その時も思ったままを彼に伝えた。
「人生が充実しているオーラが出ていていい感じ」と。
やっぱり知り合いがおちぶれたり、荒んでいるより
よくなっているのを見るほうが気持ちいい。

まあ、人間生きていれば荒波にももまれるし
いつもいつもいいオーラを出してるわけにはいかない。
わたしだって「どうしちゃったの?」と思われてることも多々あるはず。
隠すことはできないとしても、
自分でそれをチェックして自覚する機能みたいなものは働かせておきたいな。
[PR]

by Gloria-x | 2005-01-27 15:09 | 出来事・世間・雑感

鴨とクレソン

鴨とクレソンといえば、
一世を風靡した(どこがいいのかさっぱりわからんが)
アノ不倫小説にも登場した。

あちらは鍋だったけど、わたしはサラダにしてみた。
スモークした鴨をスライスして一口大に切り、
粒マスタードで和える。
クレソンの上に適当に並べ、
その上から大根おろしとポン酢をかけていただく。

おもいつきで作ったにしては◎!
鴨がお好きならぜひおためしあれ。
赤ワインとの相性バツグンです。
[PR]

by Gloria-x | 2005-01-27 12:08 | 食べる・飲む

あなたにも書ける恋愛小説 /Alex&Emma '03(米)

c0008209_0565579.jpg
わたしはキーボードなしでは文章が書けない。
かなり早い時期にワープロを使い始めたので
今では手紙文ですら手書きでは文章が出てこない。
そんなわたしがずっと不思議なのが口述筆記。
頭で考えた文章を口に出して、
それを誰かに書き取ってもらうなんて想像もできない。
特に小説の場合は絶対に不可能!


主人公アレックスは小説家。ギャングに借金があり、
30日以内に新作を書き上げて原稿料で返さなければ殺すと脅される。
借金取りにパソコンを壊されたアレックスは速記者のエマを雇うが、
エマはアレックスが語る小説の展開やディテールにことごとくダメ出しし・・・

ロブ・ライナー作品らしいほのぼのラブコメ。
ケイト・ハドソンはあいかわらずキュートだし(でもちょっと老けた?)
劇中劇のように現実と交互に進行する小説のストーリーが
アレックスの思いつきやエマのダメ出しで変わっていくのもおもしろい。
ルーク・ウィルソンは適役なんだけど、あのエラ張り顔が×!
たとえば若い頃のビリー・クリスタルなんかだったらもっといいのに・・・
ソフィ・マルソーがすっかりイメチェンしていてびっくり!

'05 1 24 ビデオ ★★★☆☆
監督:ロブ・ライナー
出演:ケイト・ハドソン、ルーク・ウィルソン、ソフィ・マルソー
[PR]

by Gloria-x | 2005-01-26 01:22 | 映画レビュー

耳障り

ファンの方には申し訳ないけれど
平井堅の歌声ってすごく苦手・・・・

特に「瞳を閉じて」でワンフレーズごとに
しつこいほど繰り返されるブレス!
耳障りでイライラする。

ルックスやトークはけっこう好きだし
「楽園」はよかったので
自分ではもっと好きになるかと思っていたので意外だった。
なんであんな切羽詰った声で歌う?
[PR]

by Gloria-x | 2005-01-25 15:35 | 出来事・世間・雑感

東京物語/ 奥田英朗 集英社

舞台は’80年代。名古屋から東京へ上京、
大学中退後コピーライターとして小さな広告会社に就職し、
バブル時代にフリーランスになる主人公の青春を描いた
(たぶん)著者の自伝的連作短編集。

キャンディーズの解散コンサート、ジョン・レノンが射殺された日、
コピーライターがかっこいいカタカナ職業の代表だった時代、
映画「ゴーストバスターズ」や「ブラックレイン」のヒット、
空間プロデューサーという得体の知れない人種がもてはやされた
バブル期の異常な景気のよさ、昭和天皇崩御、ベルリンの壁崩壊、・・・・

全部リアルタイムで体験してきた時代であり、
わたし自身も広告の世界にあこがれてコピーライターになった
80年代の若者だったので、なつかしさと気恥ずかしさを覚えながら
とても感情移入して読んだ。
80年代って今振り返ると良くも悪くもものすごくパワフルで、
日本が大きく変化した時代だったんだなとしみじみわかる。

携帯電話もメールもなかったあの頃、原稿用紙に手書きでコピーを書き、
クライアントまで届けていたっけ(隔世の感がある)
'89年、もうすぐ30歳になろうとし、もう若者ではないことを自覚しつつ
「まだ何かになろうとしている」主人公にシンパシーを感じた。

'05 1 ★★★★★
[PR]

by Gloria-x | 2005-01-25 13:58 | ブックレビュー