カテゴリ:映画レビュー( 448 )

マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙/ The Iron Lady '11(英)

ストレートな伝記映画かと思ったら、意外なアプローチに感情移入(T_T)

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イギリス史上初の女性首相で「鉄の女」と呼ばれた
マーガレット・サッチャーの半生を描いたドラマ。


英国史上初の女性首相の直球な伝記映画かと思っていたら
マーガレット・サッチャーという政治家の第一歩を作り、
その後も陰で支え続けた夫デニスとの夫婦愛が主軸。

オープニングからいきなりホロッとさせられました。
時系列に沿って回想シーンや実写映像をはさみながら
デニスは常にマーガレットの側にいます。
しかも妻だけが知っている姿、表情、振る舞いで。
もしわたしがサッチャーと同じ身になったらと想像するだけで・・・・(T_T)

若き日のデニスを演じたハリー・ロイドがよかった。

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「君はどこから見ても裕福な家庭の奥様風だ。
その層の支持は既に得ている。首相になるためにはそれじゃダメだ」と言われ
髪型、メイク、服、話し方までプロのアドバイスを受けるサッチャー。
変身直後の表情が絶品です。

男女問わずこういう変身プロセスを見せる映画は大好き!
あー、わたしも誰かプロのアドバイスで変身したいわー!

好みはさておき、コンサバなファッションの数々も見ごたえ満点。
ブルーがサッチャー首相のイメージカラーだったのか
様々な色調のブルーのスーツやドレスが出てきて楽しい♪
スカーフなどの小物やアクセサリー使い、
上質なスーツの着こなし方、
マットでパウダリーな白肌メイクの質感などなど・・・
けっこう本気で将来の参考にしようと思いながら観てました。

密かな決意は「歳取ってもちゃんとメイクして
お出かけ時にはハイヒールを履こう」です


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メリル・ストリープが二度目のアカデミー賞主演女優賞に輝いた作品。
長年ノミネートの常連だったメリル。
今年の授賞式ではゴールドのドレスを着ていた。
「ディアハンター」で主演女優賞を獲った時もそうだったので
「あ、今年はメリルが獲るな」と思ったら当たり!
授賞後のスピーチも◎♪
昔は嫌いだったけど、ここ数年好きになってきた。
なんだかんか言ってもやっぱり上手いもん。

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この老け役、全身が驚嘆!
主演女優賞納得。

考えが言葉になり、言葉が行動になる。
やがて行動が習慣になり、習慣が人格を作る。

名言ですね。


'12 3 29 劇場 ★★★★☆
監督:フィリダ・ロイド
出演:メリル・ストリープ、ジム・ブロードベンド、ハリー・ロイド
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by Gloria-x | 2012-03-29 22:15 | 映画レビュー

おとなのけんか/ Carnage '11(仏・独・ポーランド)

おもしろかった~!!!上手い役者揃い踏みのアンサンブルが絶妙♪

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ブルックリンの公園、ささいなことで小競り合いになった少年たち。
11歳のザッカリーが木の枝でイーサンを殴ってケガをさせてしまい、
彼らの両親が話し合いのために集まる。
冷静かつ平和的に終結するかに見えた集まりだったが
ささいな言葉の行き違いなどからヒートアップ。
被害者VS加害者の対立から、夫婦間のバトルにまで発展して
全員が本性むきだしで罵りあう展開に。


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登場人物はたった4人。アパートの室内だけで話は進行する。
平和的な解決であっさりお別れかと思いきや、
玄関やエレベーターまで送り送られながら、
なぜか何度も引き返すハメになってコートを脱いだり着たり・・・

「早く帰りたい」「早く帰ってくれ」と思ってるくせに
自家製デザートを勧めるほうもどうかしてるし
辞退すりゃいいのに座りなおすほうも変~
京都人なら目が点になるはず(?_?)
「息子たちも同席させて改めて集まろう」となると
お互いに自分たちの家でと主張するのも
わたしには理解不能だけどいわゆる「縄張り意識」?

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被害者イーサンの両親、ロングストリート夫妻。
夫は金物などの卸売業。
ジョン・C・ライリー、いい味出してるわー。
夫婦だけに通用する「呼び名」についての空気を読まない無邪気さとか
小柄な妻が届かないよう、スコッチの瓶を背伸びして持ち上げる憎たらしさ(笑)

妻はライターでアフリカの飢餓や難民問題の活動家。
ジョディ・フォスター、老けたなぁ~。
肩に力入ってピリピリした感じがこの役にぴったり!

クリストフ・ヴァルツ扮するカウワン氏が放った

「世の中を良くしなければ!が口癖の
門番女に男は欲情しない」に笑った~!


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加害者ザッカリーの両親、カウワン夫妻。
夫は企業弁護士、妻は投資アナリスト。
どっちもスノッブで家庭より仕事。
夫は片時も携帯電話を手放さず、
他人の家でもおかまいなしに延々仕事の長電話。

クリストフ・ヴァルツ、ちょっとした表情の小芝居が絶品!
基本的に嫌味な人物なのに、憎めないチャームを小出しにするという
難易度の高い役をほんとにうまく演じてます。

携帯についてはここまでひどくないけど、我がダーリンも似たような状況多々。
本人も「携帯なんか発明されないほうがよかったかも」などと・・・。
わたしは携帯メールもしないし、ほぼ「不携帯電話」なので
ケイト・ウィンスレット扮する妻のイライラに共感しっぱなし!

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ケイト・ウィンスレットが過度の緊張とイライラからゲロってしまうのだが
その吐き方があっぱれ!
日本映画やドラマって「うっ」と口元押さえて流し台に駆け寄るだけで
口からな~んにも出てない白々しい演出が多いので
ケイトのリアルなゲロっぷり&量に拍手したいほどだった。
とはいえ、吐かれた側がせっせと掃除し(子供も被害者なのに!)
吐いた本人も夫も悪びれずケロッとしてるのにもびっくり。

上映時間79分が◎!
最近、ムダに長い映画が多いけど、この映画みたいにギュッと凝縮して
「もうちょっと観たいかも」と感じるくらいがベストだと思う。
オリジナルは舞台劇。
「日本の役者もさぞかしやりたい劇だろうな」と思っていたら
大竹しのぶ、段田安則などで舞台化されていたらしい。


'12 3 劇場 ★★★★★
監督:ロマン・ポランスキー
出演:ジョディ・フォスター、ケイト・ウィンスレット
    クリストフ・ヴァルツ、ジョン・C・ライリー
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by Gloria-x | 2012-03-12 15:33 | 映画レビュー

ブルーバレンタイン/ BLUE VALENTINE '11(米)

夫婦ゲンカは犬も・・・の見本みたいな話。あーダルかった!

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シンディとディーンは結婚7年目で幼稚園児の娘がひとり。
出逢った頃はあんなに毎日がキラキラして
会えばキスして、激しく抱き合って、強く求め合ったのに
今は2人ともすっかり疲れてしまい、顔を合わせれば罵りあい。
どうして愛やときめきがなくなってしまったのだろう・・・?

ただこれだけの話。くだらん!
「大きな事件も起きず、市井の人々の日常を描いた」映画は
好きなほうだけど、それにしてもくだらん!

2人の出会いから現在までを時系列を交錯させて描くのだが
現在の場面で2人共えらく深刻な顔をしてるから

この夫婦にいったいどんな問題が?と思ったら
特にな~んにもないやん!アホらし!


まあ、妻が看護師なのに夫はバイト程度の仕事という
根本的な問題はあるし、デキちゃった結婚だし
夢と現実の落差に愕然なんだろうけど。

要するに、この夫婦はどっちも
恋人時代のドキドキ感を持続させるための努力をしなかっただけ。
自分たちが怠けてたくせに
責任をお互いになすりつけても自業自得でしょ。


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ミシェル・ウィリアムスは2011年アカデミー賞主演女優賞ノミネート。
ゴールデン・グローブ賞にはライアン・ゴスリングと共に
主演男優賞・主演女優賞ノミネート。

たしかに主演2人の演技は◎!
それが逆効果というか、もったいないというか
かえってストーリーのつまらなさを強調している。
映像、演出、音楽の使い方なども
スタイリッシュだけど薄っぺらじゃなくて
いい雰囲気なのが思わせぶりすぎ。

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やっぱり男のほうがロマンチストなんですねー。
娘が妻の実家に泊まる日、夫は突然
「ラブホテルの宿泊券をもらったから行こう」と提案。
部屋に入ったら2人の思い出のCDをかけるなど
あの頃のときめきを取り戻そうと涙ぐましい努力。
夫ディーンのほうが若い頃から純粋で心優しく、好感が持てた。
別の女の子と結婚してたら明るい家庭を築けたかも?

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妻シンディは尻軽さ、だらしなさで人生を棒に振った女。
本来は頭がいいだけに現実が受け入れられないのかも。
常に疲れた表情で、空気を和ませようとする夫のジョークにも
無反応、というよりイライラを無理に抑えて無視って感じ。
そして口論になると徹底的に夫を罵倒&拒否。
こういうタイプは誰と結婚しても無いものねだりで同じだろう。
ま、女っていったん愛が冷めたら容赦ないですからね。

観終わった後、ともだちから
延々ダンナの愚痴を聞かされたような疲労感だった・・・


'12 3 WOWOW ★★☆☆☆
監督:デレク・シアンフランス
出演:ライアン・ゴスリング、ミシェル・ウィリアムス
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by Gloria-x | 2012-03-06 15:50 | 映画レビュー

彼女が消えた浜辺/ ABOUT ELLY '09(イラン)

男女を紹介する時は、周囲にも根回し、手順を踏んで、くれぐれも慎重にね。

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週末旅行で海辺のリゾート地を訪れた大学時代の友人家族。
セピデーはそこに若い独身女性エリを半ば強引に連れてきていた。
エリはセピデーの子供が通う保育園の教師で、
セピデーは離婚して落ち込んでいる仲間のアーマドに
エリを紹介しようとひとり張り切っていたのだ。
気心の知れた中に初対面の若い女性が一人。
最初はややぎこちない空気が漂うが、初日はまずまず楽しく終了。
そして事件は2日目に起きた。

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ほとんど観たことのない国の映画というのは
ストーリー以外の諸々に目を奪われて
おもしろいのか否か判断がつかないまま
最後まで引き込まれて観てしまうことがよくある。

「芸術作品」の場合、退屈や難解だと早目に見切りをつけるが
これは「ミステリー」だと思ったので結末が気になり、最後まで観てしまった。

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仲間内の家族旅行に勝手に自分の知り合いを連れてくるセピデーってどうなの?
こういう「世話焼きの空回りタイプ」っているよね~
もっと若い世代なら「飛び入り」も歓迎ムードだろうけど
みんな所帯持ちだし、気心知れた仲間でゆっくりしにきてるのにさ~
(後でセピデーの夫も妻のスタンドプレーを苦々しく思ってたことがわかる)

で、エリがもっとノリノリの「カレシ募集中で~す!」的なコなら話も違うけど
(それはそれでかなりうっとうしいが)
明るくふるまってはいるが、自分より年上のメンバーに気を遣ってるし、
なによりどことなく陰があるもんだから、みんなも気を遣う。

とはいえ、エリは感じのいいコだし、アーマドもまんざらでもない様子なので
みんなも2人をカップルにしようと盛り上げるんだけど・・・
そのやりかたよ!

身内だけの目配せ、
低レベルな冷やかし、クスクス笑い・・・
まるで昭和の中学生!
社交を知らない野蛮人!


アーマドがドイツで働いている設定なので
中東から出稼ぎ労働者の人たちかと思ってたら
ロースクールの同窓生たちだって!
(そういえばBMWに乗ってたっけ)
上記のような態度といい、異様なテンションで歌い踊ったり・・・
とてもそうとは思えない洗練とは無縁な雰囲気なんですけどー。
このメンバーのノリにわたしまで疲れて
エリと同じく「早く帰りた~い」って思ったわ。


ミステリー要素もあるので詳細は省くが
子供が波打ち際で遊んでるのに、母親ははしゃいで車で買物に行くわ
男たちは海と反対側の庭でバレーボールに夢中だわ・・・
事件後の話し合い(ここがこの映画のキモ)も身勝手だし、
茶番みたいな事後処理もいいかげん。
「えー!そんなんでいいの?」って唖然。
ま、セピデー以外のメンバーの気持ちは理解できなくもないが・・・

今後、この仲間で旅行することはないだろうね。

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ところで中東の女性ってスッピンOKでうらやましいかぎり。
ハッキリ!クッキリ!まつ毛もバッチリ上向き!
朝起きて目が腫れぼったいなんて絶対ないだろうなー。
ま、実際には眉毛がつながってたり、口ひげが生えてる人ゴロゴロいそうだけど・・・

イスラム教徒女性必須の被りモノ、うっとうしいだろうな~
目以外全て覆うタイプよりはましだけど(名称など知識不足ですみません)
そういえば中東ってもっと男尊女卑かと思ったら、
意外にも女性が夫に対してものすごく強気に出ていてびっくり!

イランで保育士の給料ってけっこういいのだろうか?
見るからに新品のヴィトンのボストン持ってるし・・・

そんなことを考えながら観てました。

カスピ海沿岸、もっとスカーッと明るい海かと思ってたら
まるで秋冬の米東海岸かドーヴィルみたい・・・
この風景は哀愁があってけっこう好きだけど。

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'12 2 WOWOW ★★★☆☆
監督:アスガー・ファルハディ
出演:ゴルシフテ・ファラハニ、タラネ・アリシュスティ、シャハブ・ホセイニ
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by Gloria-x | 2012-02-14 17:52 | 映画レビュー

サラの鍵 / Elle s'appelait Sarah '10(仏)

ジュリアの妊娠にまつわる顛末以外は言うことなしの作品!
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1942年フランス、1万3千人のユダヤ人をフランス警察が逮捕。
ドイツの収容所に移送されたユダヤ人のほとんどが虐殺されたという
「ヴェロドローム・ディヴェール大量検挙事件」をテーマにした作品。

警察が家に踏み込んだ時、ユダヤ人の少女サラは
とっさに幼い弟を納戸に隠して鍵をかける。
その後両親とサラはドイツの収容所へ移送され、家族はバラバラに。
サラは弟を助け出すために収容所を脱走するが・・・

一方、現代のパリ。
ジャーナリストのジュリアは特集記事を書くため
「ヴェロドローム・ディヴェール大量検挙事件」について調べるうちに
夫の祖母から譲り受けたアパルトマンに、かつては
収容所送りになったユダヤ人一家が住んでいたことを知る。


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ユダヤ人たちがいったん収容された「競輪場」描写は
生々しさ、臨場感が生理的に直撃!
板のベンチが並ぶ観客席にすし詰めにされ、
トイレは使用禁止、飲み水すらもらえない。
着の身着のまま数日間過ごした後、トラックに詰め込まれて収容所へ・・・

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サラが弟を閉じ込めてきたことに対し、
両親共に「お前のせいだ!」「勝手にあんなことして!」と
子供相手とは思えないほど感情むき出しで怒るのが意外だった。
あんなに子供思いの家庭的な親なのに・・・

アメリカや日本映画だったら、親の本音はともかく
「お前は少しも悪くないよ」と娘を抱きしめるのでは?
個人的には子供に対して必要以上に理解ありすぎたり、
尊重しすぎる風潮に日頃から疑問なので、えらくリアルだなぁと印象に残った。
わたしの親も子供だからって容赦なく、
感情のままに怒りをぶつけるタイプだったしなぁ・・・(-_-;

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クリスティン・スコット・トーマスは好きな女優なので
安心して観ていられたし、この役もしっくり馴染んでいたと思う。
知的で人間的で、職業人としても一人の女性としても好感が持てるキャラクター。

ジュリアはアメリカ人で、フランス人の夫とティーンエイジャーの娘がいる。
45歳という設定でジャーナリストとしてバリバリ仕事もしている。

ところが、思いがけず妊娠してしまうのだ。
夫は「年齢的にも今から子供の親にはなれないよ」と出産に反対。
すごく正直で現実的だと思う。(夫はたぶん50代)
夫婦関係は良好、揃って仕事も充実、娘も一人いる。
祖母から譲り受けたアパルトマンのリフォームも順調。
人生設計はパーフェクトなのだ。
そこへ今さら妊娠!?アクシデントでしかないでしょー。

しかしジュリアはそんな夫に失望し、怒る。
夫の現実的意見には耳を貸そうともしない頑なな態度。
そのあたりからジュリアにまったく共感できず・・・

あまりにも妊娠に固執するので
もしかして上の娘は夫の連れ子?と思ったがそうじゃないみたい。
「長年不妊治療して、2度も流産してやっと授かったのよ」と言うけど
夫婦+上の子の年齢考えたらどんな家族計画やねん?

結局ジュリアはその子を産むのだけど
女性が妊娠したら、現実的状況など一切無視して
「生命賛歌」でめでたしめでたしってどうなんですかね?


しかもその子供の名前がー!
終盤、子供の名前を聞かれるシーンで
「まさか~いくらなんでもそんなベタなことしないよねー」と
一瞬頭をよぎったそのまんまとは!
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ジュリアについてケチばかりつけたけど映画は素晴らしかった。
こんな時代にも良心と勇気を持つ人間はいたことに感動!
サラの後半生はドラマティックでアメージングだ。
成長後のサラを演じた女優、どこかで観た気がするんだけど・・・
公式HPにも情報なしで残念!

エイダン・クインが特によかった!

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'12 2 劇場 ★★★★★
監督:ジル・パケ・ブレーネル
出演:クリスティン・スコット・トーマス、メリュジーヌ・マヤンス、エイダン・クイン
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by Gloria-x | 2012-02-10 20:12 | 映画レビュー

J・エドガー / J.Edgar '11(米)

えっ!そうだったの?(事実)えっ!そういうテーマだったの?(映画)驚きの連続!

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FBIの初代長官を務めたジョン・エドガー・フーバーの半生。
イーストウッド監督作品なのでハズレなしとわかってはいたが、
もっと難しくて硬いジャンル、たとえば
13デイズ「ニクソン」「フロスト×ニクソン」みたいな作風かと構えていたが・・・

社会派ドラマと思いきや
なんとラブストーリーじゃありませんか!
しかも衝撃的な!


フーバー長官の個人的側面は初めて知ったけど、
時代的にも、職務的にも
現代人の想像をはるかに超える凄まじい抑圧だったんでしょうねぇ・・・

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フーバー長官(ディカプリオ)の補佐役として生涯彼をサポートし続ける
副長官トルソン(アーミー・ハマー)がいい♪
ソーシャルネットワークの時はボディダブル&特撮で双子役を演じた。
あの時はルックスにしか目がいかなかったけど意外と演技派!
上流階級出身の役柄がピタリとハマってた!
高級仕立て屋でのシーンがいい~♪

多数の大学新卒応募者の中からトルソンを採用したフーバー。
実は面接前からフーバーが彼に目をつけていたのだが
採用にあたってトルソン側から条件が・・・
「善き日、悪しき日、どんな日でも、毎日ランチかディナーを共にすること」
これってかなり直球の告白ですよね~。

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デカプー、世間の評価はイマイチだけどわたしは好き♪
大人になってもボクちゃん顔。それが特殊メイクで ↓

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老けメイクしてもボクちゃん(笑)
デカプーって演技力もあるのに、なぜか不当評価されて可哀想(T_T)

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ナオミ・ワッツ、なんかいつも清潔感なくて好きじゃないわー。
今回は「女」を前面に出さない役柄で邪魔にならずよかったけど・・・。
フーバー長官の生涯にわたる個人秘書。
よく考えると彼女もかなり変わった女性だ。
あの時代、うら若い娘が出世街道まっしぐらのFBI職員にプロポーズされて
あんな断り方ができるなんて只者じゃないよね?
彼女はどんな背景を持つ人物だったのか、
まったく描かれてないだけにかえって興味をかきたてられる。

そうそう、チェンジリングでわたしが「オードリー春日みたい」と評した
ジェフリー・ドノヴァンがロバート・ケネディ役で出演。
似てる!(春日じゃなくR・ケネディに)
この人の肌の質感苦手~!なめし革みたいで・・・


'12 2 劇場 ★★★★☆
監督:クリント・イーストウッド
出演:レオナルド・ディカプリオ、アーミー・ハマー、ナオミ・ワッツ、ジュディ・デンチ
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by Gloria-x | 2012-02-08 22:36 | 映画レビュー

アウトレイジ / '10(日本)

「ヤクザなんかになるとしんどいだけでロクなことないぞ~」という教訓映画かも?

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ヤクザ映画は好きで国を問わずよく観るが
これは非常にわかりやすいヤクザ映画だった。
人間関係もシンプル。誰が悪い奴でどんな絵を描いて誰を騙し、
誰がヘタ打って、誰が貧乏くじをひき、誰がまんまとのしあがっていくか・・・
キャストの最初の登場でほぼわかる。
バイオレンスシーンも目をそむけたくなるほどではない。
(石橋蓮司が被害に合うシーンはエゲつない!)

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主役級揃いの贅沢なキャスト。
役柄に変に意外性をもたせていないところがいい。
役者の従来のイメージ通り、またはこの作品での役の見た目通り。
ただ、北野武はどう見ても「武のまんま」だった。

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加瀬亮いいー!
絵に描いたような「インテリヤクザ」

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結局いちばん悪かった三浦友和。
すっとぼけた表情の奥にいろんな感情を抑え込んでる演技が上手い。
この人は歳を取るほどいい役者になりますね。

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まさかこの映画を観てヤクザに憧れる若者はいないと思うけど
ヤクザ映画を観るとつくづく
「まっとうな社会でフツーに働いてるほうがよっぽど楽」だと思う。

「礼儀作法」「規律」「辛抱」etc・・・がイヤで道を外れた人々がヤクザなのに
そっちのほうがよっぽどそういう諸々を厳しく求められるわ
理不尽なことだらけだわ、おまけに命までヤバいわ・・・
安易な気持ちで足を踏み入れるなという若者への教訓映画かもしれませんね。



'12 1 WOWOW ★★★☆☆
監督・脚本:北野武
出演:北野武、椎名桔平、加瀬亮、三浦友和、國村隼
    杉本哲太、石橋蓮司、北村総一郎、小日向文世
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by Gloria-x | 2012-01-25 18:48 | 映画レビュー

今度は愛妻家 '09(日本)

意表をつかれて号泣!既婚者必見かも。

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まったく期待せず、なんとなく観始めたら
完全に意表をつかれて号泣!

タイトルの意味が深い・・・既婚者は必見ですね。

夫婦役の豊川悦司と薬師丸ひろこが
家の近所の商店街を歩くシーン。
脚長ゆえ大きな歩幅で歩くトヨエツに追いついて
手をつなぐ薬師丸ひろこ。
振りほどくかと思いきや、そのまま手をつないで歩く2人。
デートやお出かけではなく、ごく日常の風景。
結婚してる人ならツボなのでは。

かつて売れっ子カメラマンだった北見俊介が
なぜか一枚も写真が撮れなくなって早や一年。
妻のさくらはグータラな夫の世話に疲れ、一人旅に出る。
しばしの独身生活、そこへ女優志望の蘭子が
「オーディション用の写真を撮ってほしい」と訪れる。
浮気のチャンスに小躍りする俊介だったが・・・


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トヨエツ、やっぱりいいわ~
引きの画になると全身のバランスのよさにため息・・・

薬師丸ひろこは今まで好きじゃなかったけど、初めて好感持った。

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石橋蓮司。この役、気持ちよかっただろうなー。
オカマ役って俳優にとって醍醐味だというのが納得。
細部まで完璧に楽しんで演じているのが伝わってきた。

チョイ役ながら味わい深く印象的だったのが井川遥。
すっごいキレイになって!いい女になって!としみじみ・・・

水川あさみはけっこう好きな女優だが
今回は声張りすぎの過剰な演技がややうっとうしかった。

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一人で鑑賞していて
ドッと泣こうとしたタイミングでダーリンが帰宅。
とっさに涙を止めたつもりが、彼の顔を見て堤防決壊・・・・(T_T)

後日、一緒に鑑賞。

トヨエツ演じる俊介は
「優しい言葉を口に出せず、心と裏腹に冷たい態度をとる」男。
我がダーリンは真逆で
「日本人には珍しいほど言葉でも態度でも愛情表現する」男。
なので主人公に感情移入はできなかったらしいが、しみじみよかったとか。

再鑑賞でもわたしは大泣き。
鑑賞後は気持ちいいカタルシスでした。

'11 12 WOWOW ★★★★★
監督:行定勲
出演:豊川悦司、薬師丸ひろこ、石橋蓮司、水川あさみ、濱田岳
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by Gloria-x | 2012-01-11 12:23 | 映画レビュー

マネーボール/MONEY BALL '11(米)

野球は嫌いなのに、なぜかアメリカの野球映画は好きなんです
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元メジャーリーガーのゼネラルマネージャーが「マネーボール理論」を導入して
大胆なチーム再建改革を行ったオークランド・アスレチックスの実話ベース作品。


野球嫌いのわたしが人生で一度だけ野球観戦したのが
L.Aのドジャーススタジアム。
ルールも知らないしチームやゲームに思い入れ皆無だけど
アメリカの野球場の雰囲気、空気感は理屈抜きでよかった!
幼少期からアメリカ映画を観て馴染んでいるから?
そういえばなぜかアメリカの野球映画はけっこう好きなのです。

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ジョナ・ヒルがよかった♪
個人的に「アカデミー助演男優賞」候補!


デブなのに(って言うのもナンだけど)顔立ちはキレイなのよねー。
お雛様みたいにちんまりというか、唇の輪郭なんかうらやましい・・・
出すぎず、もちろんスタンドプレーなんかせず、それでこの存在感。
演技の上手・下手ということについてあらためて考える機会をくれた感じ。

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ブラッド・ピットは好きでも嫌いでもないなぁ・・・
いいなと思ったのは「テルマ&ルイーズ」のチョイ役(デビュー作?)の時だけ。
歳と共に二代目ロバート・レッドフォード襲名って感じですね。
あ、そういえば大好きな野球映画のひとつが
R・レッドフォードの「ナチュラル」
レッドフォードはあまり好きじゃないのに不思議ー?

野球映画では「さよならゲーム」も好き。
そういえばこれもケヴィン・コスナーは好きじゃないのに!?

わたしにとってアメリカの野球映画って
つくづく不思議な存在だわー。


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最初、フィリップ・シーモア・ホフマンだとわからなかった。
こういう役もできるんだ!と目からウロコな感覚。
今回はちょっと陰が薄い印象だった。

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ブラピ演じるビリー・ビーンの前妻(ロビン・ライト)と現夫。
この夫婦の家がすっごくいいの!(画像がないのが残念!)
やや生活感なさすぎかもしれないけど、わたしの理想の住まいです♪



'11 11 19 劇場 ★★★★☆
監督:ベネット・ミラー
出演:ブラッド・ピット、ジョナ・ヒル、フィリップ・シーモア・ホフマン、ロビン・ライト
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by Gloria-x | 2011-11-25 23:49 | 映画レビュー

コンテイジョン/CONTAGION

役者全員言うことなし!抑えめな演出効果バツグン

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香港出張から帰国した女性がミネソタの自宅で急死。
同時に香港、東京、シカゴなどで同じ症状の急死者が続発し、
瞬く間に世界中で犠牲者が増えていく。
世界保健機構(WHO)や疾病予防管理センター(CDC)が調査に乗り出すも
感染の広がりは抑えられず、各都市でパニックが起きる。


数ある感染映画の中では
群を抜いて出来がよかったと思う。


もっと過剰な演出で煽れるところをグッと抑えて正解!
特に暴動や略奪で都市機能が崩壊していく描写など
控え目な演出だからこそリアリティがあった。
冒頭から静かに丁寧にエピソードを積み重ねていく進行が見ごたえ満点。

「人は一分間に3回~5回顔を触る」って事実、怖ー!
わたしはもっと触ってるかも?

感染2日目から物語がスタート。
何日目、何日目と進行していって
ラストで初日に戻る構成がうまい&気持ちいい!
リアルにものすごく怖いけれど、不思議に後味も悪くない。

「オールアカデミー賞キャスト」が謳い文句の豪華キャストなのに
全然浮つかず堅実な使い方をしているのが◎!

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グウィネス・パルトロウって一度もキレイと思ったことがないわー。
役者として嫌いってわけじゃないけど覇気がないし貧相顔よね?
疲れたスッピンのアップ⇒あっという間に急病で悶絶死なので
「すげー役者根性!」と感心してたら、やっぱりそれだけで終わるわけないか(笑)

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ケイト・ウィンスレットは好感度高いわー。
いろんなタイプの作品でいろんな役をやるけど
彼女が出てるだけで作品に信頼保証マークがつく感じ。
(ローラ・リニーもそう)

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マリオン・コティヤールって色っぽいのに清潔感があっていいなぁ。
生まれ変わったらこんなタイプになってみたいかも・・・。
レビューは書かなかったけど「インセプション」の役もよかった。

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この役、別にマット・デイモンでなくてもよかったのでは?と思う。
たとえばマーク・ウォルバーグとか、ジェイク・ギレンホールとか・・・
だけど、そう思わせるところがこのキャスティングの妙なのだ。
ヒアアフター」で役者として一皮向けたなぁと感心したが
そのテイストを上手にキープしてると思った。

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ジュード・ロウ、もう二枚目路線を捨てたのかしらん?
また「ホリディ」みたいな役を観たいなー。


'11 11 12 劇場 ★★★★☆
監督:スティーヴン・ソダーバーグ
出演:グウィネス・パルトロウ、ケイト・ウィンスレット、マリオン・コティヤール
    ローレンス・フィッシュバーン、マット・デイモン、ジュード・ロウ
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by Gloria-x | 2011-11-17 21:02 | 映画レビュー