活きる/活着 '94(中国)

c0008209_14341342.jpg1940~60年代の中国。
激動の時代に翻弄されながらもたくましく生き抜いていく家族の姿を描いた一大叙事詩。
'94年カンヌで審査員特別賞&主演男優賞に輝くも、中国では未だに検閲が通らず未公開とか。

中国近代史には詳しくないが、
「ラストエンペラー」を観た時にも唖然としたのが
ある日突然、舞台の暗転中にセットがガラッと変るように国のすべてが激変すること!

目が覚めたらどころか、一瞬よそ見してる間にガラリという勢いで、
こんな国で育ったら(時代や年齢にもよるけど)
一人の人間としての情緒面でもいろいろ影響あるのではないだろうか?

金持ちのボンボンが博打と阿片で身を持ち崩し、
代々続いたお屋敷、家財一式無くして路頭に迷う。
2人目を妊娠中の妻は長女を連れて実家に帰ったが、
男の子を産んでなぜか夫の元に戻ってくる。
親子4人の極貧生活。
男は影絵芝居のドサ回りで生計を立てるが、
巡業中に国民党軍の兵士として内戦に駆り出され、
共産党軍の捕虜になって帰郷。
その後、文化大革命が起き、
この家族にも次々と不幸が降ってくるが・・・

主役の福貴を演じたグォ・ヨウの飄々とした風貌と
妻・家珍役のコン・リーの大地に根付いたようなたくましさのおかげで
悲劇の連続やどん底生活もどこかカラッと感じられるのが救い。

それにしても文化大革命って恐ろしい・・・

いやーしかしコン・リーは凄いわ!
ほぼスッピンで生活感丸出しのこんな役でも
王妃の紋章みたいな絢爛豪華な女帝役と同じくらいの存在感。
こういう女性と一生を共にしたら男は幸福なのか不幸なのか・・・
彼女と連れそうなら、上に立とうとか張り合おうとかせず、
この映画のダメ夫みたいに流されるまま飄々とした男がいいのかもねぇ。


ひとつの国の歴史って脈々とした流れの中で少しずつ変化していくもので、
政治家や一部の知識人を除いた庶民は変化中はそれに気がつかず、
ある日いろいろ変わってることに気がつく、というようなものかと思っていたけど、
中国ってすべてにおいて激しい国、民族性だなぁーとつくづく思う。

'08 6 WOWOW ★★★★☆
監督:チャン・イーモウ
出演:コン・リー、グォ・ヨウ
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by gloria-x | 2008-06-15 14:45 | 映画レビュー