ミスト/THE MIST '07(米)

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ただのモンスターパニック物と思いきや、うーん深い!そして重い・・・
シリアスなテーマを描くのにジャンルは関係ない、見た目で判断するなってことね。

原作者スティーブン・キングに「僕がこの結末を思いついてたら絶対書いてたよ」と
言わせた衝撃のラストについては意見が分かれるところだろう。
後味はよくないが、わたしは映画的に◎だと思う。

メイン州の田舎町。嵐の翌日謎の霧が発生し、
霧の中にいる正体不明の「何か」が人間を襲う。
そして、スーパーマーケットの中に籠城するハメになった
住人たちの間にパニックが・・・・

本当に恐ろしいのは正体不明の「何か」ではなく人間である。

「何か」の正体もかなりエゲつなくて怖いけど、
この映画においてそれはあくまでも道具のひとつ。
スーパーマーケットという密室内で繰り広げられる
人間模様の恐ろしさよ!
自然災害や、事故によるライフライン切断などで
こういう状況に陥ったらどうなるか・・・
誰もが自分の身に置き換えてリアルに想像できるところが怖い。

トーマス・ジェーン見たさに足を運んで正解!
この人、顔も骨格もすべてが絵に描いたようにわたし好み。
今まで彼の出演作を観るたび、毎度初めてのようにハッと釘付けになり、
「誰これ?すっごい好きなタイプ!」と目がハートになっていた。
なぜなら毎回あまりにも違う作風、役柄だったから。

今回の主人公役がまたいいのだ。
善き夫、善き父親で、知性も良識も責任感もあり、
男らしい行動力も備えている。
そのくせヒーローぶらない物静かなフツーの男というパーフェクトさ!
ああ、パトリシア・アークウェット(実生活の妻)がうらやましい・・・・

主人公の息子役の子のうまさ(しかも可愛い)に注目していたら
「バベル」でブラッド・ピットの息子役だったとか。
あの時も「この男の子うまいわー」と印象に残っていたのだ。

マーシャ・ゲイ・ハーデンもさすが。
「ジョー・ブラックを探して」(はっきり言って駄作)で
父親が理屈抜きで妹にだけ愛情を注いでしまうのを
幼い頃から肌身で感じている姉という役どころで、
複雑で難しい感情表現が見事だなーと注目したのが最初。
演技力はいうまでもなく、
リッチマダム風な役も、生活感漂う役もピタッとハマるところがいい。

唯一疑問だったのは、主人公の妻の存在感の薄さ。
なぜ親子3人揃ってスーパーマーケットに閉じ込めなかったのか?
あの女教師の役どころが妻であっても
映画の設定上まったく支障ないと思うんだけど・・・?

監督:フランク・ダラボン
出演:トーマス・ジェーン、マーシャ・ゲイ・ハーデン
'08 5 14 劇場 ★★★★☆
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by gloria-x | 2008-05-14 23:34 | 映画レビュー