つぐない/Atonement  '07(英)

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第二次大戦前のイギリス。
多感な少女がついたひとつの嘘が、姉と恋人の人生を大きく狂わせてしまう。

いわゆる「事件」まで、タイプライターの音、足音、
子供が室内でボールを壁にバウンドさせる音などを効果的に使った演出が
緊張感を高め、一気にストーリーに引き込まれる。

妹ブライオニーが窓から目撃していたシーンを
視点を変えて再現するなど、微妙に時間軸のズレた構成がおもしろい。
また、姉セシーリアと久しぶりに帰郷した兄、その客人の間で交わされる
芝居がかったように早口でテンションの高い会話など、
ちょっと神経を逆撫でされるような感覚が印象的だ。

ところが、中盤、無実の罪を被ったロビーの
戦争体験シーンになってから映画のトーンが激変。
まるで戦争の悲惨さを描くのがテーマのように長すぎ!
戦争描写→成長してナースになったブライオニーへの切り替えは
スムーズで違和感がないだけに、ムダに長い戦場シーンが邪魔に感じる。
ここをもっとタイトにまとめて、その分を
セシーリアとロビーの関係の描写に変えたほうが
物語の主題にブレがなく、緊張感をキープできたと思うのだが・・・
というのも、前半の描写だけでは二人が(特にセシーリアが)
そこまで深く真剣に愛し合っているとは思えなかったので。

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少女時代のブライオニーを演じたシーアシャ・ローナン、
美少女ではなく中性的なルックスが、
頭だけ早熟で感性鋭い役柄にぴったりで◎
それが成長してあのどっしり農婦顔のナースになるのは「?」だ。
だって顔のタイプが全然違うし・・・

キーラ・ナイトレイは今までの出演作の中でいちばんよかった。
背中のキレイなこと!あの緑のドレス、ブラジャーは着けてないし、
あの時代ヌーブラもないし、胸はどうなってるのかすごく気になる・・・

終盤、作家になって年老いたブライオニーとして登場する
ヴァネッサ・レッドグレイヴの存在感は素晴らしい。
彼女が出てきた瞬間、空気が引き締まり、物語がグッと格調高くなったと思う。
美しくも悲しいラストシーンもいい。

'08 4 30 劇場 ★★★★☆
監督:ジョー・ライト
出演:キーラ・ナイトレイ、ジェームズ・マカヴォイ、シーアシャ・ローナン
    ヴァネッサ・レッドグレイヴ
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by gloria-x | 2008-05-04 16:20 | 映画レビュー