ジョボビッチもロドリゲスも女優の名前/ 澤井健

c0008209_17174122.jpg
図書館でふと目について借りたら思いがけない拾い物だった!
文章・イラスト共に著者による映画評&俳優評。
もっと軽く浅い読み物かと思いきや、
映画への造詣の深さに裏づけされた本格的な内容に驚いた。
さらに視点と切り口の鋭さ、読みやすく、かつ説得力のある文章も魅力。

男性なのに女性ファッションやメイクの知識も豊富で、
特に女優を語るときの目線は男とは思えないほど的を得て辛口。
でも、単なる毒舌じゃなく考察が深く愛情も感じられる。
このさじ加減といい、文章力といいただ者じゃない!

特に唸ったのはシャロン・ストーンについての記述。
傲慢で悪評が絶えないが、それこそが彼女の「人のよさ」であると著者は語る。

~最も恐れるべきは老若男女誰からも好かれるキャラづくりをしていて
 しかもそこにスキのない女である。
 シャロンにはそういった「抜け目のなさ」は微塵もない。
 シャロンが意外に女たちから嫌われないのは、
 世間の女たちが その事実を見抜いているからであって、
 シャロンがどれだけ裸になろうと股を開こうと驕慢な発言をしようと
 「こんな人のいい女は自分たちの敵にならない」と本能的にわかっているからだ。
 女たちが恐れるのはもっと別のタイプの女である。~


映画「キャリー」評における、アメリカのプロム・パーティー
という習慣の残酷さについての考察や、
ダイアン・レインの女優キャリアにからめて、
80年代初頭のアイドル女優たちを語る一文、
浜崎あゆみの目化粧から考える女性のアイメイクと精神安定度、
フランス女はすべて「ザ・女優」であるという定義づけ etc・・・
とにかく読みごたえ満点、共感しすぎ、おもしろすぎ!

著者については名前も含めまったく知らなかったので
検索してみたら90年代に大ヒットした漫画家とか。
他の本(漫画以外)を読みたかったのだが
これ一冊(’04年出版)しか出してないみたい。残念!

'08 1 ★★★★★
[PR]

by gloria-x | 2008-01-08 18:16 | ブックレビュー