世界最速のインディアン/The World's Fastest Indian '05(米・NZ)

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1967年に68歳という高齢で1000cc以下の流線型バイク部門で
世界最速記録を達成した伝説のライダー、バート・マンロー。
ニュージーランドの小さな町に住む彼が自ら改良したバイク「インディアン」で
米国ボンヌヴィルの大会で世界記録に挑戦するまでを描いた感動作。

自らもライダーであるダーリンが劇場公開時から「観たい!」と言ってたが、
「バイク&スピード寄り」の真面目な話かと思って正直敬遠していたら、
意外にも爽やかな笑いと感動に満ちたロードムービーだった。
アンソニー・ホプキンスの飄々と可愛げのある爺さまキャラが絶品!

つくづくこの役はホプキンス以外じゃ成立しなかったなぁと思う。
ニコルソンだとエキセントリックさとスケベ心が前に出すぎだし、
ショーン・コネリーだとダンディすぎるし、
ロバート・デュバルだとちょっと枯淡の境地すぎだし、
ほんとにホプキンスが嫌味なく魅力的なのだ。

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コツコツ貯めた貯金と家を抵当に入れた借金、町の人々からのカンパを手に貨物船でコックとして働きながらアメリカへ渡るマンロー。
L.A到着直後、タクシー料金の高さに驚き、怪しげなモーテルで花を売りつけられ、と先が心配な展開。その後、中古車でインディアン号を牽引しての道中や、レース会場であるボンヌヴィルでもアクシデントの連続。
どんな災難が降りかかるのかとハラハラするが、マンローが出会う人出会う人、善人ばかりで嘘みたいにとんとん拍子に事が運んでいく。
普通は白けるものだが、ここまで徹底していいことづくめだとかえって気持ちいい。
それに、マンローの人柄が、いい人やいいことを引き寄せていることが伝わってくる。

女装のオカマちゃん、ラテン系移民、荒野の一軒家に住む未亡人、ネイティヴアメリカン、マンローが出会う人物もロードムービーにありがちなキャラだけど、それぞれの人物が魅力的だしエピソードもサラッと嫌味なく描かれているので気にならない。
レース会場に到着してから出てくる脇役たちも「いい味」キャラ揃い(個人的には谷村新二似の男がお気に入り♪)
とにかく、悪人が一人も出てこないのに、単なるハートウォーミングなファミリームービーになっていないのがすごい!
爽快な後味が、テロップで出てくるマンローの記録への驚嘆&尊敬で引き締まるのも◎。

'07 9 DVD ★★★★★
監督:ロジャー・ドナルドソン
出演:アンソンー・ホプキンス
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by Gloria-x | 2007-09-09 13:12 | 映画レビュー