パフューム~ある人殺しの物語~/PERFUME:THE STORY OF A MURDERER '06(独)

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いや~おもしろかった!一瞬たりとも退屈せず、観終わった後の充実感も上々。
「香り」という映像化困難な感覚を見事に表現した監督の手腕はもちろん、
「感覚的でわかりにくく、重くてしんどそう・・・」という先入観をあっさり裏切って
サクサクとテンポよくわかりやすく物語が展開するのもよかった。

日頃ハリウッド製エンターテイメント大好きのダーリンが
「これ観たい!」と珍しく熱心に主張。
ダーリンはこの映画の主人公ほどではないが嗅覚が鋭く、
フレグランス、アロマオイル、インセンスなど香りモノを集めたり、
季節や気分によって使い分けるのが趣味。
彼がこの映画に興味をそそられなかったら、
たぶんスルーしてたと思うと彼の嗅覚に感謝である。

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主人公ジャン=バティストを演じるベン・ウィショーがいい!
本能のみで生きているような野性味満点の顔、
そこに時折チラっとのぞく人間らしい感情・・・

悪臭に満ちた魚市場で産み落とされ、
魚の臓物といっしょに始末されかけたジャン=バティストは
何万人に一人という嗅覚の持ち主。
その人の匂いだけで後をつけて家をつきとめるのだから究極のストーカーである!
馬で街を離れたターゲットの美女ローラの残り香だけで
何キロもの山野の道を走って追跡するシーンは
「プロゴルファー猿」みたいで思わず失笑。

まさにこの役のために生まれてきたような
圧倒的存在感が新鮮なベン・ウィショーだが、
レイヤーケーキのチンピラ役を思い出すとすごい演技力だ。
今後が楽しみな要チェック俳優である。

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ダスティン・ホフマンが出ているとは知らなかったのでびっくりしたが、
実は、彼の登場で「暗くてしんどそう」という先入観が払拭されたのは事実。
魚市場→孤児院のあたりまでは作風がどう転ぶのかと用心しつつ観ていたが、
彼が出てから一気に安心して身を委ねることができ、
さらにアラン・リックマンの登場で安心感は深まった。

映像表現はとっても芸術的だが、二段オチの結末から考えても
実は上出来なエンターテイメント映画だと思う。
ところで、例の仰天の群集シーンみたいな現代アートありましたよね。

'07 3 21 劇場 ★★★★★
監督:トム・ティクヴァ
出演:ベン・ウィショー、アラン・リックマン、ダスティン・ホフマン
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by Gloria-x | 2007-03-22 17:08 | 映画レビュー