バリー・リンドン/BARRY LYNDON '75(米)

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昔から存在は知りつつ未見だった185分の超大作。
観るのに長年腰が重かったのには理由がある。

原作は「虚栄の市」のサッカレーで
バリバリの古典文学である。

舞台は18世紀半ば、ヨーロッパの宮廷華やかなりし時代。
重厚でご大層な作品だという先入観で腰が引けていたのだ。
ところが意外や意外!
古典で、しかも30年も前の作品なのに古臭さがみじんもなく、
一人の男の奇想天外、波乱万丈な一生を
淡々と客観的視点で描いているのがよかった。

やっぱり「名作」とされるものは観ておくべきですねぇ。

とにかく芸術的な映像が見事!風景は印象派の絵画を再現したように美しく、
衣装、メイク、建築及び室内セットの細部に至るまで見ごたえ満点。
特に、電気が発明される前の時代を忠実に再現するため
ロウソクの灯りだけで撮影したという有名な室内シーンの幻想的なこと!

一対一でどちらかが倒れるまで交互に撃つ「決闘」シーンは
子供時代に耽溺した「ポーの一族」を彷彿とさせて、また読み直したくなった。

c0008209_18493313.jpgライアン・オニールは典型的な優男でわたしの大好きなタイプの顔。しかも若い頃なので視覚的に心地よかったのは言うまでもないが、リンドン夫人役の
マリサ・ベレンソンの美貌に目を見張った。
衣装や髪型はもちろん時代物だが、
メイクの技法というか質感というか、ビジュアル的に
30年も前の映画とはとても思えないのだ。


なんといっても眉の描き方(特に眉頭)が「ジャスト'07」なのには驚き!
そういえば、この映画で衣装を担当した人が今年('07)またオスカーをもらってたっけ。

'07 2 WOWOW ★★★★☆
監督:スタンリー・キューブリック
出演:ライアン・オニール、マリサ・ベレンソン
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by Gloria-x | 2007-03-15 19:19 | 映画レビュー