トスカーナの休日 UNDER THE TUSCAN SUN '03(米)

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サンフランシスコに住む作家のフランシスは夫から突然離婚を求められ、
おまけに住み慣れた家まで夫とその恋人に奪われてしまう。
傷心の彼女は友人に勧められゲイばかりのツアーに参加してイタリア・トスカーナへ。
偶然見つけた廃屋となった売家に運命を感じたフランシスは衝動的にその家を購入、
職人たちと共に家の修復にのめりこみ、地域の人々にも溶け込んでいく。
そして、離婚の傷や孤独に苦しみながらいつしか新しい恋や人生を見つけていく。
 
 ピーター・メイル著「ホテル・パスティス」の読後感に似た心地よさ。
大人のおとぎばなしと言ってしまえばおしまいだけど、
人生や日常に疲れた心をじわ~っと癒し、明るく前向きにしてくれる。
イタリア各地の風景はもちろん、フランシスが買った家のディテールがすばらしい。
シズル感たっぷりの食事シーンは観ているだけで
強烈にワイン&イタリア料理が恋しくなるはず。

ダイアン・レイン最高!知的で美しく、誠実な人間的魅力に満ち、コメディセンスも絶品。
若い頃より100倍以上いい女でいい女優だと思う。
ドレスアップしているときの女っぷりは言うまでもないが、
無造作にひっつめ髪で普段着姿のときもサマになるし、すごく色っぽい。
不動産屋役のヴィンセント・リオッタがなんともいえないいい味を出している。

フランシスはマルチェロという典型的イタリア男と短い恋に落ちるのだが、
マルチェロにとっては外国語である英語で意志の疎通をしているからなのか、
それともそれが彼の個性なのか、マルチェロの言葉には短いフレーズに
恋愛の本質が凝縮されているのが印象的だった。
恋の始まりこそドラマチックだったものの、なぜかタイミングが悪くすれ違いが続く二人。
ついに勝負を賭ける勢いでフランシスがアポなし訪問すると、
マルチェロは既に二人の関係に見切りをつけていた。
「どうして?」と呆然とするフランシスに彼は言う。
「男と女の関係というのは自然に進んでいくものだ」
このセリフに思わず深くうなずきました。
なぜなら、これこそ恋愛相談をしてくる相手にわたしが必ず言う言葉だから。
いくら好きでも、なぜか次々問題が発生したり、
幸福感や高揚感より、泣いたり悶々とする日の方が多い恋は絶対にうまくいかない。
だからいつまでもしがみつかずさっさと見切りをつけたほうがいい。
でも、この映画の中にも「恋は盲目」という言葉が出てくるように、
他人の恋だから見えるんだけどね・・・・

'04 7 28 劇場 5段階評価★★★★★
監督:オードリー・ウェルズ
出演:ダイアン・レイン、ヴィンセント・リオッタ、リンゼイ・ダンカン、サンドラ・オー
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by Gloria-x | 2004-12-09 13:55 | 映画レビュー