キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン/Catch me if you can. '02(米)
わずか16歳の家出少年がパンナムのパイロット、ハーバード出の外科医、
検事補などと身分を詐称、小切手偽造で何百万ドルもの詐欺を働き、
FBIをも動かす犯罪者となるという実話を基にしたストーリー。
悪事はデカイほど成功するのかどうかフランクの天才的な手際は気持ちいいほど見事だ。
頭がよく、度胸があり、演技力もあり、自分に酔える性格じゃないとできないだろう。
加えて、まだ未成年で実社会を知らない故の「怖いもんなし」「失うもんなし」の
二大要素がフランクの武器だったのでは。
映画的にかなり脚色してあるだろうし、軽妙なタッチに仕上げているけれど、
本人のインタビューによると実際には詐欺生活の間、
ずっと怯えて落ち着かない日々だったとか・・・
たまにこういう人種が世間をあっと言わせることがある。
私はこの手の話が大好きで、こういう人間にものすごく興味を覚える。
なんといっても強烈に記憶に残ってるのは、正真正銘の日本人のくせに金髪に染め、
鼻を高く整形し、米海軍の将校服を着て「クヒオ大佐」と名乗り
結婚詐欺などを働いていたじいさんだ。
そういえば、昔、私の身近にもそんな人物がいた。その人の場合、
法を犯したわけではないし、周囲の誰も実害は受けていないのだけど、
真実がすべて明るみに出たとき、
長年周囲の人間を騙し続けてきた内容の大胆さとディテールの信憑性に
誰もが驚きと同時に感心すらしたものだった・・・
(この話はいつか小説にでも書けたらおもしろそうなんだけど・・・)
オープニング・タイトルのデザインが懐かしのソール・バスっぽくてものすごくおしゃれ!
ファッション、音楽、インテリアをはじめ、全編に漂う60年代アメリカの
無邪気な明るさもいい。
デカプリオ、トム・ハンクス、ウォーケン、役者陣は全員いうことなしの見事な演技。
'03 5/7 劇場 5段階評価★★★★★
監督:スティーブン・スピルバーグ
出演:レオナルド・ディカプリオ、トム・ハンクス、クリストファー・ウォーケン
by Gloria-x | 2004-12-09 13:31 | 映画レビュー