ワールド・トレードセンター/UNTITLED WORLD TRADE CENTER '06(米)

c0008209_21403087.jpg同じ9.11を題材にした映画としては
ユナイテッド93の方が断然よかった。
テーマに対するアプローチの仕方、
切り口、表現とすべて違うのだが、
胸に迫ってくる事実の重みや怖さ、
人の生命の尊さや家族愛についてなど
考えさせられ方が比較にならないのだ。


誤解を恐れず正直に言ってしまえば、
この作品は「あの9.11の実話」という大前提がなければ、
「アルマゲドン」「インディペンデンスデイ」「デイ・アフター・トゥモロー」etc・・・
今までに数多く作られてきたパニック&ヒューマンドラマと大差ない気がする。

あの日、TVのニュース番組でWTCに旅客機が突っ込む映像を観て、
多くの人と同様、わたしもパニック映画のワンシーンを観ているような錯覚に陥ったが
皮肉にもこの映画も過去に繰り返し観たようなシーンの連続なのだ。

元海兵隊の軍曹が「神の啓示があった」とか言って単身救助に駆けつけるが、
あの人物の描き方はすごく印象的でインパクトが強いけれど
なんというか「ミステリーゾーン」ぽくてちょっと違和感があった。

とはいうものの、自らの危険を顧みず人命救助に携わる人々の姿には
心の底から頭が下がる思いである。
ウィスコンシンかどこか遠くの州の消防隊が車体に
「We love N.Y」みたいな落書きをして
はるばる救助に来ているシーンにホロッときた・・・

「アメリカ万歳」「アメリカNo1」手放しの愛国ムード全開だが
(題材が9.11だけにそこには文句もつけられないけど)
ともあれ、上手く表現できないが、アメリカ人の根っこにある
「大らかさ、明るい健全さ、タフさ」みたいなものには理屈抜きで惹かれる。

奇跡的に救出された2人の男の、妻どちらもが
ストレッチャーに乗せられたいい歳したおっさんに
「ベイビー」と呼びかけていて、思わず「うちといっしょだわ」(笑)

'06 11 15 劇場 ★★★☆☆
監督:オリバー・ストーン
出演:ニコラス・ケイジ、マイケル・ペーニャ、
   マギー・ギレンホール、マリア・ベロ
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by Gloria-x | 2006-11-17 21:43 | 映画レビュー