パーフェクトワールド/A Perfect world '93(米)

c0008209_18102726.jpgメッセージはいたってシンプルで
「子供を(肉体的にも精神的にも)虐待するな」。
イーストウッド監督作品でいちばん好きかもしれない。
何年ぶりかに最観賞して、
監督としての手腕を再確認すると共に、
気持ちよく感動の涙を流すことができた。

脱獄犯と、人質となった8歳の少年の心の交流、
彼らを追う警察署長と犯罪学者の葛藤を描いた作品。


ケヴィン・コスナーはあまり好きじゃないが、
この作品ではアメリカの男のひとつの理想像を体現していて好感度大。
彼が演じるブッチという人物は確かに犯罪者だが、
生まれ育った環境で不可抗力的に道を外れてしまった男で、
知能も高いし生まれ持った人間性や品性は悪くない。
そのことが特によく現れているシーンが2つある。

ブッチといっしょに脱獄した凶悪で粗暴で卑劣な男が
人質の少年の下着の中を覗き「貧弱だな」。
おもしろ半分に少年を傷つけるための言葉だった。
こういう人間いるよね~、意図的に言葉で毒を盛る奴。
後でそれを知ったブッチは「その歳でそれならたいしたもんだ」
と少年のトラウマを未然に防いでやるのだ。

もうひとつは、立ち寄った食堂のウェイトレスの誘いに乗って
メイクラヴしている現場を少年が目撃。
車の中で「あの女の人を愛してるの?」と聞かれたブッチは
「ああ、愛してるよ」と答えるのである。

これってすごいことだと思う。わずか8歳の少年でも漠然とながら
2人がゆきずりの関係であり、愛なんかないことは感じている。
でも、それを「もちろんただの遊びだよ」なんて言わないところで
ブッチが人間としても男としても上等だということがわかる。

人質として行動を共にするうち、ブッチに信頼を抱くようになる
少年フィリップ役のT・J・ロウサーが可愛い!それに上手い!

白人の少年フェチ傾向があるわたしにとって(アブナイものではありません(^_^;)
大人はわかってくれないのジャン・ピエール・レオーかT・Jかって感じ。
今も俳優を続けてるのか、どんな若者になってるのか興味があって調べたが
出演作は'93年「母の贈り物」'95年「沈黙の大地」のみ。
前者はキャシー・ベイツ、エドワード・ファーロング、後者はトム・ベレンジャー、
ジェームス・コバーンと共演らしいので機会があったら観てみたい。

警察署長役のイーストウッド、犯罪学者役のローラ・ダーンも◎で言うことなし!

'06 11 BS ★★★★★
監督:クリント・イーストウッド
出演:ケヴィン・コスナー、クリント・イーストウッド
   ローラ・ダーン、T・J・ロウサー
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by Gloria-x | 2006-11-09 18:18 | 映画レビュー