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死ぬまでにしたい10のこと/My life without me. '02(スペイン・カナダ)

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23歳のアンは失業中の夫・ドンと幼い娘二人とトレーラー暮らし。
大学の夜間清掃員として働き、ホテルの厨房で働く人生に疲れた母親を
ピックアップして家に帰る毎日。
ある日、突然の腹痛で倒れたアンは卵巣ガンで余命2~3ケ月と宣告される。

  この監督の「あなたに言えなかったこと」は淡々としたタッチながら
メッセージがじわじわと心に染みてくる佳作だったが、この作品も同じタイプ。
ただ、17歳でできちゃった結婚し、23歳で二人も娘がいるという
主人公の特殊性(わたしからすれば)が感情移入しにくい点でもある。
また、アンが死の宣告に対し取り乱さなさすぎなのも気になったが、
それは23歳という年齢だからこそなのかもしれない。
この運命の残酷さや重さを生かすなら、32~3歳で一般的に仕事や恋愛を経験し、
結婚して母になった女性の方がよかったのではと思ったが、
初めてキスした相手とできちゃった結婚してしまい、ふと気がつけば生活に追われ、
本当の恋愛をしていないのではと少し悔やんでいるアンだからこそ
人生経験の希薄さがあの反応につながるのかも。
娘たちが18歳になるまで誕生日ごとに送るメッセージを
テープに録音するシーンは泣かせる。
でも、アンの優先順位が夫より娘なのはちょっと納得いかなかった。
やっと仕事が見つかった夫・ドンは「君のためにがんばるよ」と言ってるのに・・・・
(君と娘たちのためにではなく)アンがドンに対して醒めすぎているように思えて不満。
余命わずかということをドンに知らせないのも残酷だと思う。
また、わたしは恋人リーよりドンの方が好みなので
残された時間をもっと夫と過ごせよ!と言いたくなった。
サラ・ポーリーの知性を感じさせる透明感がいい。
アンの母親役がブロンディのデボラ・ハリーだったなんて!
ショック~!歳月は残酷だ・・・・

'04 8 21 WOWOW 5段階評価★★★★
監督:イザベル・コヘット
出演:サラ・ポーリー、スコット・スピードマン、マーク・ラファロ

by Gloria-x | 2004-12-09 00:26 | 映画レビュー