ドラママチ/角田光代

子供、別れ、やる気、ドラマetc・・・
中央線沿線の街を舞台に、それぞれ「何か」を待っている
女たちを主人公にした8つの短編集。

エッセイで読んだが、著者は「結婚」に対して否定的・懐疑的な人らしい。
なるほど、と腑に落ちた。
この人の小説に出てくる夫婦や結婚生活は
どれもどこか息苦しくて、よそよそしくて、
敵同士が自分の本音を押し殺し、
お互いの様子を伺いながら生活しているような
居心地の悪い空気が流れている。

「結婚ってそんなに悪いもんじゃないよ。楽しくて、居心地よくて
相手のことを愛しく思う気持ちがどんどん増えてくる結婚もあるよ」

と教えてあげたくなるけれど、
人間って経験してないことは実感が伴わないし、
元々懐疑的なことに対してポジティブに書くのは至難の技だろう。

自分に置き換えて考えれば、元々子供がキライで、
子供を産み育てる生活というものに否定的・懐疑的なわたしが、
楽しくてハッピーな「子供のいる生活」を思い浮かべるのが
難しいのと同じなのだと思えば納得がいく。

しあわせの価値観はほんとに人ぞれぞれだ。

'06 10 ★★★★☆
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by Gloria-x | 2006-10-20 21:19 | ブックレビュー