チョコレート/Monster's ball '02(米)

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親子三代刑務所の看守を務めるハンクは父親譲りの徹底した人種差別主義者。
息子ソニーは父に愛されていないことで心に傷を負いやがてハンクの目の前で自殺する。
一方、死刑囚の夫を持ち、貧困の中で一人で息子を育てるレティシアには
さらなる不幸が待っていた。
ある雨の夜、彼女の息子がひき逃げされ、現場を通りかかったハンクが
二人を病院に運んだことがきっかけで二人はめぐり合い、やがて愛し合うようになるが・・・  
重苦しいんだけど、知らず知らず引き込まれてしまう不思議な映画。
ハンクとソニーが同じ娼婦のなじみ客という設定だが、
その「行為」というのが目を疑うような代物・・・しかも父子おんなじスタイルなのが怖い。
わずか2分程度のあのセックスにいくらくらい払うんだろう?と素朴な疑問その1。
あれだったら自分でやってるほうがマシなのでは?と素朴な疑問その2。
そういう前フリがあるから、レティシアと初めて結ばれる夜、
ハンクのあまりに自己中心的でお粗末なセックスにレティシアが落胆するのかと思ったら
意外や意外、ちゃんとできるんじゃない。ハンクってよくわからん男である。

しかし、ハッピーエンドの部類なのだろうか?
ラスト、アイスクリームを食べながら妙に無邪気に「俺たちはうまくいくよ」という
ハンクの隣でレティシアは庭の隅に3つ並んだ墓を見つめている。
ハンクの母、妻、息子の墓だ。
特にソニーの墓はまだ新しい土が黒々としていて生々しい。
墓の下に眠る3人はハンクとその父親の哀れな犠牲者といってもいい。
血縁の呪縛とそれによる不幸な婚姻の悪循環いうものを感じてぞっとした。
レティシアもそれに気付いて
自分の未来に暗澹とした思いを抱いていたような気がするんだけど・・・

'03 8 3 ビデオ 5段階評価★★★★
監督:マーク・フォスター
出演:ビリー・ボブ・ソーントン、ハル・ベリー
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by Gloria-x | 2004-12-08 17:00 | 映画レビュー