読み書き障害(ディシスレクシア)のすべて/サリー・シェイウィッツ

Keityさんのブログで拝見して興味を持った一冊。
頭はいいのに本が読めない。
LD(学習障害)の中心であるディスレクシア(読み書き障害)の
症状、早期発見法、対応策などを解明した本。

知能は高いのに本が読めない。
簡単な単語さえ読むのが困難である。
そういう人がいることは知っていたが、
どういうメカニズムなのか想像もつかなかった。

その障害に悩む人がこんなに多いとは!
(およそ5人に1人、アメリカだけで1千万人)

アルファッベット26文字で読み書きする欧米人よりも、
漢字、ひらがな、カタカナ、さらにアルファベットも混在した文字を駆使して
読み書きを行う日本人ってすごい!とわたしは常々思っていた。

ディスレクシアは脳の言語系統の基礎階層に欠陥があり、
文字を自動的に音声コードに変換し、認識・識別・操作する能力の障害。
英語は音に敏感な言語で、音韻が重要視されるので
イントネーションやアクセントが違えばまったく通じないが、
日本語は音節主体の言語なので、
地方によってアクセントが違っても単語が同じであれば理解できる。
事実、日本人にはディスレクシアはいないという学説もあったが、
障害については基本的に同じらしい。

知能指数が高く他の分野で優れた才能を発揮する人が多く、
トップクラスの心臓外科医、弁護士、世界的大企業の創設者も多数、
作家のジョン・アーヴィングもディスレクシアというのは驚いた。
でも、家庭環境(特に経済的)に恵まれていなければ
いくら他に才能があってもたぶん単なるバカとカテゴライズされて育ち、
教育の機会やいい職業に就くこともできない人が大半なのだと思う。


脳の構造について解説した章は専門的&難解であまり理解できなかったが
ひとつ確信&納得したことがある。
もしディスレクシアの「数字・計算版」があるとしたら、わたしは絶対にそれだ。

'06 9 ★★★☆☆
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by Gloria-x | 2006-10-02 20:58 | ブックレビュー