マッチポイント/Match Point '05(英)

c0008209_21453959.jpg
往年の名作「陽の当たる場所」や
「太陽がいっぱい」を彷彿とさせる
野心満々男の成り上がりモノ。
ボリューム満点のフルコースディナーを
食べた後のような大満足の見ごたえだ。
(映像の美しさとディテールのリアルさはむしろ「リプリー」を思い出した)


何も知らずに観たらウディ・アレン作品とは絶対思わないだろう。
ムダを省いてスピーディーに核心に迫りながらも、
登場人物の心理状態や関係の変化を丁寧に的確に描写する演出は見事。
表面的には正直言ってベタな話だし、やや強引で性急すぎる展開もあるが、
この映画が語りたいことはその奥にあるので気にならない。

テニスの試合でボールがネットの上に当たる。
次の瞬間、どちら側に落ちるかで勝敗が決まる。
運よく向こうに落ちれば勝ち、こちらに落ちれば負け。
オープニングシーンの「運の分かれ目」があのオチにつながるとは!


主人公クリスを演じるジョナサン・リース・メイヤーズは
欲情を抑えきれないギラギラした目、
精神的に追い詰められたプレッシャーで吐きそうな苦悩っぷりなど
ダイレクトでわかりやすすぎなのに、臭くも安くもならないのが感心!

エロさ全開のスカーレット・ヨハンソン、
もっと悪女な役かと思ったら意外や意外・・・
「わたしはセクシーなの」「男はみんな夢中になるのよ」なんて
さらっと言える堂々たる自信には恐れ入りました。

エミリー・モーティマーは不幸顔で、しかも姿勢が悪いので
どう見ても上流階級のお嬢様に見えないのが残念だった。
どっかで見たなと記憶を辿れば「ディア・フランキー」で
障害のある子供を持つ貧しいシングルマザーの役だったけど
あの役の方がぴったりだと思う。

'06 9 27 劇場 ★★★★★
監督:ウディ・アレン
出演:ジョナサン・リース・メイヤーズ、スカーレット・ヨハンソン、
   マシュー・グード、エミリー・モーティマー
[PR]

by Gloria-x | 2006-09-28 21:48 | 映画レビュー