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シークレット・ウィンドウ/ SECRET WINDOW '03(米)

はっきり言って期待はずれ。
「火曜サスペンス劇場」みたいで、映画というよりTVドラマのスケールだった。
ビデオで観てたらジョニー・デップ主演であろうと間違いなく途中で寝ただろう。

妻の浮気が原因で離婚調停中の小説家がある日見知らぬ男の訪問を受け、
「俺の小説を盗作したな」と脅される。
見るからに不気味な男が置いていった原稿を読むと
まさしく自分が何年か前に出版した短編と一字一句同じ。
愛犬は殺されるわ、別居中の妻に危害を及ぼすとほのめかされるわ、
脅迫された主人公は男の疑いを晴らそうとするが・・・・・

一方的にトラブルに巻き込まれた主人公に感情移入しつつ、
前半はなんともいえない妙な違和感がずっとつきまとう。
後半、その違和感の正体がわかってすっきりするという仕掛けのはずが
前半のモヤモヤ部分に比重を置きすぎて、狙った展開が生きてこない。
ジョニー・デップは前半やたらと「寒いギャグ」的な小芝居をやっていて、
ラストまでにそれが二転する。彼の演技だけは起承転結が際立っているとはいえ
それでも前半引っ張りすぎて退屈になった。
ジョン・タトゥーロはさすがに圧倒的な存在感だけど、謎が解けたとたん
効力も消えてしまうのが惜しい。

マリア・ベロは「キレイの部類かもしれないけど安っぽい女優だな~」と思ってたら
「ペイバック」でメル・ギブソンの相手役だった。
あの映画も駄作だと思ったし、その原因はマリア・ベロの安っぽさ、
時代遅れなシズル感のなさに因るところ大だと思った記憶がある。

スティーブン・キング原作の映画化モノとしてはワーストの部類だろう。
ま、キングの作品自体がここ数年違う世界にいっちゃってるから
映画化作品への期待も低くはなってるんだけど・・・

'04 10 27 劇場 5段階評価★★
監督:デビッド・コープ
出演:ジョニー・デップ、ション・タトゥーロ、マリア・ベロ、ティモシー・ハットン

by Gloria-x | 2004-12-07 23:00 | 映画レビュー