みなさん、さようなら/Les Invasions Barbares('03カナダ・仏)

c0008209_23364279.jpgお金で幸福は買えないというが、わたしは買えると思う。
少なくとも、お金で不幸や悲しみ、
憎しみを軽減させることはできる。
2003年のアカデミー賞外国語映画賞を獲った
この作品を観てつくづくそう思った。


モントリオールに住む大学教授が末期がんで余命わずかと診断され、
ロンドンで証券ディーラーをしている息子が帰郷する。
父は女癖が悪く、さんざん家族を泣かせてきて母親とも長く別居状態。
そんな父親を反面教師として人生を歩んできた息子だが、
彼は父親にしあわせな最期を迎えさせてやろうと手を尽くす。

病室をホテル並みに改造したり、
世界中から父の旧友を呼び寄せたり、
息子のリッチぶりには驚くが、
彼の婚約者も、父の旧友たちも仕事や私生活はないのだろうか?
それとも、父親が死ぬ日までみんなで昔話をしたり、
知的議論や下ネタに花を咲かせる期間の報酬も息子が払っていたのだろうか?

とにかくこれっぽっちも共感の入り込む隙のない世界である。
アルトマンの群像劇のようにクセのある面々の個性を強調するわけでなく、
さもフツーの人々のように、淡々と描いているだけによけい違和感があった。

昔から女癖が悪く、根っから女好きという設定の父親役の俳優が
どうみてもそんなキャラに見えないのも違和感の要因かも。
死期間近な病人にも見えないし・・・(どっかの新興宗教の教祖みたい)

マストロヤンニなんかが演じていたら色気も哀愁も漂って
別世界の話だとしてもそれなりに楽しめたかもしれないのだが。

'06 2 WOWOW ★★★☆☆
監督:ドゥニ・アルカン
出演:レミ・ジラール、ステファン・ルソー
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by Gloria-x | 2006-02-15 23:38 | 映画レビュー