泣かない女はいない/長嶋有 河出書房新社

わたしの大好きなボブ・マーリー「No Woman No Cry」にちなんだタイトル。
作中このタイトルについて「女、泣くな、女、泣くな」というベタベタな直訳と、
「泣かない女はいない」というアフォリズム風の2パターンが紹介されている。
ところが、わたしは長年「女がいなきゃ泣くこともない」
という男のボヤきみたいな意味だと思い込んでいた。
いったいどれが正しいんだろう?

長嶋有は好きな作家の一人で新作を待ち望んでいるのに、
「パラレル」もこれも期待外れだった。(タイトルはいいのに)
小説として最後まで興味深く読み進ませる力はあるのだが、
登場人物たちが属している世界というか、
作品に漂う空気が閉塞的に感じられてわたしには居心地悪かった。

本書には二編の作品が収録されている。
どちらも文芸誌に掲載されたものだ。
しかし奥付にはもう一篇、書き下ろし作品のタイトルが記載されている。
ところが、どこにもその作品は見当たらない。

電話で河出書房新社の編集部に問い合わせると、
カバーの裏に掲載されているという。
「作者の意向なんですが、お問い合わせが多くて・・・」とのこと。
難儀なことだ。その書き下ろし作がいちばんよかったことも含めて。

'05 8 ★★★☆☆
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by Gloria-x | 2005-08-31 21:12 | ブックレビュー