火の粉 / 雫井脩介 幻冬舎

あまりのおもしろさに一晩で読み切ってしまった!

一家惨殺事件の犯行を自白した被告人と、彼に無罪判決を下した裁判官。
その裁判を最後に退官した梶間の隣家に
自由の身になった元被告・武内が引っ越してくるという着想がおもしろい。
武内は資産家で人あたりのいいスマートな紳士。
彼は自分の命を救ってくれた梶間に心から感謝し、
梶間の妻の庭造りや老人介護を手伝ったり
一家に気のきいた贈り物をしたり、
あっという間に梶間家の人間の心を掴んでいくが・・・

単なる犯罪ミステリーでなく、介護、子育て、夫婦・親子関係など
日常的なテーマを軸にストーリーが展開するので感情移入しやすい。
裁判官、元被告、被害者の遺族、主婦、幼児、老人など
バラエティに富んだ登場人物のキャラクター造型が緻密。
心理描写や会話もリアリティがあって自然でうまい。

'05 5 ★★★★★
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by Gloria-x | 2005-06-08 14:47 | ブックレビュー