フローズン・リバー/ Frozen River '08(米)

苦手なタイプの話だけど、女優2人のタフ&ドライな存在感が救い

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日々の食費やガソリン代もギリギリの生活
ギャンブル中毒の夫
働けど働けど我が暮らし楽にならざり、な現実に
さらに追い討ちをかける出来事。
悩み追い詰められる主人公・・・

わたしが最も苦手とするタイプの話である。

が、意外にもそれほどドヨ~ンとせずに観られた。
メリッサ・レオとミスティ・アップハム
主演女優2人のどこか開き直ったようなタフさ
メソメソしたり取り乱したりしないドライな存在感のおかげだろう。

カナダ国境に面し、モホーク族保留地があるニューヨーク州最北部の町。
トレーラーハウスに住み、1ドルショップで働くレイ・エディは
必死で貯めた新居購入費用をギャンブル中毒の夫に持ち逃げされる。
このままでは手付け金もムダになり、
2人の息子にクリスマスプレゼントも買えない。
夫を探して訪れたビンゴ会場でレイは
モホーク族の女が夫の車を運転しているのを発見し
女が住むトレーラーハウスまで追跡して問い詰める。
しかし、ライラというその女は
「車は『盗んだ』のではなく『拾った』のだ」と主張する。
ライラはアジアからの密入国者を車のトランクに入れて
凍った川を渡り、カナダからアメリカへ運ぶ裏家業をしていた。


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メリッサ・レオ
最初に幼い息子が出てきた時、彼女の孫かと思った・・・
素材は悪くないのに辛い生活で女として傷み、枯れてしまったけれど
人間性や知性まで蝕まれていないし、繊細な心も持っている。

観ている間ずっと、ある知人のことを思い出していた。
その人に初めて会った時、ものすごく失礼だけど
アメリカ映画でよく見る人物像のイメージがパーッと頭に浮かんだのだ。

「トレーラーハウスに住み、離婚したか夫は勝手に出て行ったか。
年齢にそぐわない若作りメイク&ファッション。
長続きしない恋愛相手はダメ男で
(ロン毛&ヒゲで素肌に皮ベスト、大型バイクに乗っている)
しょっちゅう激しいケンカを繰り返している。
バーボンとタバコが手放せない」


「僕の美しい人だから」でスーザン・サランドンが演じたヒロインみたいな女性。

人が他人に対して抱く勝手なイメージって不思議ですね。
(実際のその人はまったくそんなタイプではなかった)

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ミスティ・アップハム
不思議な存在感。何があってもたくましく生きていけそう・・・

2人の女、共通点などまったくないのに
ドン底生活からなんとか抜け出そうと必死な部分で
接点ができ、やがて絆が生まれる。
この2人に色恋沙汰がチラッとも出てこないところが気持ちよかった。

'11 7 WOWOW ★★★★☆
監督:コートニー・ハント
出演:メリッサ・レオ、ミスティ・アップハム、チャーリー・マクダモット
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by gloria-x | 2011-07-12 22:40 | 映画レビュー