砂と霧の家/House of sand and fog'03(米)

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原作は読みごたえがあった。
あまりに悲劇的な話で胸にずっしりこたえたが・・・・
映画は原作に忠実で、
しかも持ち味を損なわない出来のよさ。
キングスレー、コネリー、アグダシュルーの
演技力はもちろんのこと、
静謐さの中に緊張感漂う演出がいい。


以前、雑誌でパールマン監督のプロフィールを読んで
波乱に満ちた人生に驚いたことがある。
登場人物の過酷な人生の断片描写に説得力があるのは
監督自身の体験が自然に投影されているからか。

ベンツをホテルの駐車場に停めて道路工事の肉体労働に出かけ、
汗と土埃にまみれた体をホテルのトイレで清めて
スーツに着替えて帰宅するベラニーと、
カード無効でモーテルを追い出され、車で寝起きして
ガソリンスタンドかどこかのトイレで体を洗って腋毛を剃るキャシー。
共にぎりぎりまで追い詰められた人生を送る二人を
対比させた演出が印象的だった。

原作ではキャシーにどうも好感が持てず、
「あんたのだらしなさが招いた結果じゃないの」と
同情する気になれなかったが、
映画のキャシーにはまだ感情移入できたのは
ジェニファー・コネリーの力だろう。
ベラニー夫人のショール・アグダシュルーも素晴らしい。

'05 4 17 DVD ★★★★★
監督:ヴァディム・パールマン
出演:ベン・キングスレー、ジェニファー・コネリー、ショーレ・アグダシュルー
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by Gloria-x | 2005-04-18 22:56 | 映画レビュー