レールズ&タイズ/RAILS&TIES '07(米)

さすが娘!イーストウッドのDNAを実感させる感動作

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イーストウッドの娘・アリソンの初監督作品。
偉大な父の才能だけでなく、作風までしっかり受け継いでます。

鉄道運転士のトムは妻のメーガンが癌に侵されてから
彼女と向き合う辛さを避け、仕事に逃避していた。
「勤務を交代するから奥さんのそばにいてやれ」
という同僚の申し出を振り切って乗務し、事故。
踏切内に母子心中の車が入り、衝突したのだ。
睡眠薬を飲んでいた母親は即死。
間一髪で助かった12歳の少年ディヴィッドは
里親の家を逃げ出してトムの家に現れ
「あんたがブレーキをかけなかったからママが死んだんだ!」とトムを責める。


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狼の死刑宣告」でも思ったけど
ケヴィン・ベーコンはイーストウッドの後継者ですな。
撮るほうは娘アリソン、演じるほうはケヴィン、世継ぎの心配はないってことで・・・


ケヴィン演じるトムは真面目で仕事熱心、
妻のことを深く愛しているのに、いや愛しているからこそ
彼女を失うだろう辛さに耐えられず
妻を支えるどころか避けてしまう弱さを持っている。

ケヴィン・ベーコンはアクション物もいいけど、
こういう、どこにでもいる普通の市民的な役柄で演技力が発揮されるみたい。

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マーシャ・ゲイ・ハーデンも好きな女優。
どんな役でも説得力、存在感があるので、彼女が出ていると観ようという気にさせる。
信頼マーク度でいえばローラ・リニーみたい。
マーシャの抑えた演技が素晴らしい!
死を目前にしてもっとワガママ、ヒステリックになっても当然なのに
精神的に夫よりずっと上である。
そして、突然現れたディヴィッドにも温かく接して心を開かせる。

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ディヴィッド役のマイルズ・ヘイザーもよかった!
まず顔が可愛いし、喜怒哀楽どの演技も嫌味がなくてうまい。

ディヴィッドの出現で3人は擬似家族のようになる。
愛し合っていながら溝ができていたトムとメーガンの関係も修復、
家庭の温かさや親の愛を知らなかったディヴィッドも
少しずつ2人に心を開き、傷を癒していく。
とはいえ、ディヴィッドには警察に捜索届けが出ていて
トムとメーガンは誘拐罪に問われることになる。

ゴーン・ベイビー・ゴーン」もそうだったけど
倫理的、人道的にはよっぽど正しいのに
法的には犯罪になるってケース、子供がらみでは多そうな気がする。

ストーリーは予想したとおりに展開していくが
役者たちの演技と監督の演出がいいので興をそがれたりしない。
どう収拾をつけるのか心配だったラストのまとめかたもお見事。


'10 8 WOWOW ★★★★★
監督:アリソン・イーストウッド
出演:ケヴィン・ベーコン、マーシャ・ゲイ・ハーデン
    マイルズ・ヘイザー、マリン・ヒンクル
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by gloria-x | 2010-08-28 17:13 | 映画レビュー