「氷の華」 「目線」 /天野節子

62歳の大型新人!しかも自費出版からベストセラー?凄すぎー!

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最初に「目線」を手に取り、著者紹介を見てびっくり!
初めて執筆した「氷の華」が自費出版(2006年)からスタートして
単行本、文庫本化され35万部を超えるベストセラー。
ドラマ化もされ、62歳の大型新人として注目を浴びた。だって!

もちろんデビュー作「氷の華」から読んでみた。

誰もがうらやむ生活を送るセレブマダム恭子のもとに、
ある日、夫の愛人と名乗る女が電話をかけてくる。
愛人は下品で頭の悪そうな喋り方をする女だった。
そして、その内容が恭子に殺意を抱かせる。
完璧なアリバイを作り、証拠を残さず冷静に犯行に及んだ恭子だったが
自分が殺したのは本当に夫の愛人だったのか疑念が湧いてくる。


おもしろかった!長編だけど一気読み。
美人で、頭も切れて弁も立ち、プライドが高い恭子のキャラクターがいい。
正直イヤな女になりがちなのに、なぜか恭子に感情移入・応援してしまう。
ベテラン刑事との心理戦のような戦いも読み応え満点!

'10 6 ★★★★★

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同族会社、大邸宅で行われる社長であり家長の誕生祝い。
家族や親しい者だけが集まった華やかな宴が
一転して次々に人が死ぬ惨劇の場に変わっていく・・・・

裕福な一家が抱える暗い秘密、
複雑な人間関係を描く個性的な登場人物たち、
なんとなく70~80年代の角川映画を思い出させるような設定。
松坂慶子とか、片岡孝夫とか出てきそう(笑)

一軒の家でそんなにバタバタ殺人事件が起きるって・・・
しかもいつも同じメンバーが居合わせるって・・・
ますます角川映画!(笑)

犯人はすぐわかるし、犯人の秘密(特性?)もすぐわかるので
動機と人間関係の謎だけで引っ張るのだが、
現実離れした舞台設定はおもしろいものの
関係者への事情聴取、刑事たちの推理などが
長々と続き、説明っぽすぎて退屈で期待ハズレ感は否めない。

そのシーンにはいないはずの人物の名前が出て
「〇〇が頷いた」という記述の明らかな間違いを発見。
ミステリーでこれはまずいでしょ。(編集者の責任だけど)
あと、同じ飲食シーンで「グラス」と書いたり「コップ」と書いたりも要チェック。

個人的には「氷の華」が好み。

'10 6 ★★★☆☆
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by gloria-x | 2010-06-30 00:06 | ブックレビュー