トリップ / 角田光代 光文社 

ありふれた町に住む、一見ごくふつうの人々の
日常の奥にあるドラマを切り取った連作短編集。

一人称語りによる一話完結スタイルだが、
登場人物が少しずつ重なっていて、
ある主人公が、別の物語ではエキストラのような役割を果たし、
そのストーリーの主人公の視点から描写されている。
(こういう構成をなんというのだろう?)

小説誌に連載されたものをまとめた本だが、
連載が後になるほど物語の密度が濃く、
人物の造詣、心情描写も深く、
完成度も高くなっているのが明確にわかる。

個人的には「百合と探偵」「秋のひまわり」が好き。
この著者の作品は初めてだが、他の作品も読みたくなった。

'05 4 ★★★★★
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by Gloria-x | 2005-04-07 00:29 | ブックレビュー