ジュテーム からだ・肉体・からだ/鎌田敏夫

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鎌田敏夫といえばドラマ史に残るヒット作を数多く生んだ脚本家。
わたしも「男女7人夏物語」「29歳のクリスマス」にはハマったなぁ・・・。
脚本家イメージが強いが、小説もいい。

高校卒業後、雑貨店で働くユカは
街で美しい大人の女性に声をかけられる。
それは高級コールガールのスカウトだった。
純粋に人間の「からだ」が好きで関心の強いユカは
愛や心を伴わないセックスで自分の体がどう反応するのか
興味を覚え、実験と観察のためにその仕事を始める。
そして、コールガールの同僚として
中学の同級生で自傷癖のあったナカモトと再会する。

1937年生まれの男性が書いたとは信じられない!
20代前半の女性作家の作品と言っても通用するのでは?

ユカとナカモトのモノローグで進行するのだが、
どっちの女の子も同性の目から見て好感が持てるし
ほとんど違和感のないキャラクター設定である。

男性作家の描く女性像は往々にして
「こんな女いないって!」
「この女、同性のともだちいないだろうなー」
と思わせるヒロインが多いのだが(代表はW辺J一氏)
鎌田敏夫のリアリズムにはいつもうならされる。
(実際に登場人物のような女性がいるかどうかは別として)
リサーチや取材を丹念にしている成果だろうけれど、
それを小説にする才能、時代&言語感覚は驚異的!
さすが時代を代表するヒットドラマを書いてきた人だ。

「ジュテーム ~わたしはけもの~」というタイトルで
ドラマ化されBSフジで放送されたらしい。(ドラマは未見)

'10 2 ★★★☆☆
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by gloria-x | 2010-02-25 13:14 | ブックレビュー