ラブリー・ボーン/The Lovely Bones '09(米)

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数年前に原作アリス・シーボルド著「ラブリー・ボーン」を読んだ。

14歳でレイプされ殺された少女のモノローグで始まる物語は
悲惨な話なのに不思議に明るいタッチで書かれ、
愛と希望にあふれていた。
著者のアリス・シーボルド自身がレイプ被害者らしいが、
辛い体験を乗り越えた女性ならではの視点なのだろうか。


主人公スージーは死後の世界から家族を見守るのだが、
妹リンジーが成長し、恋人を作り、大学生活を謳歌するのを見て
自分がいかに多くのものを失ったかを実感するのが悲しい。
また、生涯最初で最後の体験だったセックスについて
「やさしさのかけらもない手で傷つけられただけで、
誰かに愛情を込めてやさしく触れられたことがない」
と客観的で冷静に事実を受け止めているのも胸をつかれた。

そんなわけで映画化には興味津々だったが、
期待を大きく上回る作品だった。
家でDVD鑑賞してたら絶対に大泣きしていたはず・・・
シアーシャ・ローナン最高!
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あの清潔感、初々しさ、女のコっぽすぎない可愛い顔、
ほっそりした体型、そしてあの演技力に目が離せなかった。
スージー役が彼女じゃなかったらこの完成度はなかったと言い切ってもいい。
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ひとつ懸念だったのが監督。
わたしが大の苦手とするファンタジー系代表選手なので
ドラゴンやら魔物やら出てきたらどうしようと心配だったが、
どうやら食わず嫌いだったみたい。
スージーの死後の世界の映像は美しく、やりすぎず、
原作の味を損なうどころか見事に表現していたと思う。

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父親役にマーク・ウォルバーグ、母親役はレイチェル・ワイズ。
両者とも常人離れした強烈な役もやれば、
こんな普通の家庭人もピタリとハマるところがすごい。
家族で食事するシーンとか、すごくリアルな感じ。

犯人役のスタンリー・トゥッチもさすがですねー。
アメリカにゴロゴロいそうな、
生理的に気色悪い中年男になりきっていて、
あんな場所でこんなおっさんに・・・と想像しただけで吐き気しそう。

姉妹でタイプが全然違う、妹リンジー役のコもよかった。
スージーの初恋の相手レイのフェロモンにもびっくり・・・
ただの高校生には見えない!(ちょっと北村一輝似)

そしてスーザン・サランドン姐さんの
かっこいいこと!
あんな祖母が欲しいわー。


'10 2 12 劇場 ★★★★★
監督:ピーター・ジャクソン
出演:シアーシャ・ローナン、マーク・ウォルバーグ、
    レイチェル・ワイズ、スーザン・サランドン、スタンリー・トゥッチ
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by gloria-x | 2010-02-12 20:27 | 映画レビュー