スラムドッグ$ミリオネア/Slumdog Millionaire '08(英)

c0008209_22314163.jpg
予想以上によかった!
(ダニー・ボイル作品はなぜかいつもそう)

スラム出身の無学な青年ジャマールが「クイズ$ミリオネア」に出場。
あと一問正解で億万長者というところまで勝ち進むが、
インチキを疑われ警察に連行される。(ていうか拉致)
天井から吊るされて殴られるわ、
体に電気流されるわの拷問シーンから始まるので
「インドって今でもこんな!?」と慄然!

ジャマールが疑いを晴らすために語る半生と、
TV番組の進行をクロスオーバーさせた構成がいい。

暴動で母を殺された幼い兄とジャマールは
インドのスラムで必死に生き延びる。
無賃乗車で移動したり、食べ物や衣服を盗んだり、
その逞しさには圧倒されるが、
タージ・マハールで観光客相手の偽ガイドで稼ぐに至っては
「なんで流暢な英語が喋れるの?」
このあたり、英語圏の観客には違和感ないのかなー?

c0008209_23474825.jpg
孤児たちに物乞いさせて稼ぐ元締めの件はたぶんインドの現実なのかも。

盲目の歌手は2倍稼げるからと目を潰された歌のうまい子供が
後にジャマールと再会した時の言葉が深い!
「君は運が良かったんだ。そして僕は運が悪かっただけさ」
これくらいの度量と達観がなけりゃ
インドのスラムで生き残れないのだろう。


そういえばジャマールの初恋の相手ラティカを演じた子役の父親が
アカデミー受賞後、養子縁組権を売ろうとしたニュースもあったっけ・・・

ラティカ役は年代順に3人が演じるが、
個人的には ↓ このコがいちばん色っぽくて陰影もあってよかった。
大人版ラティカはちょっと洗練&アメリカナイズされすぎ。
c0008209_23503444.jpg
ジャマールみたいなコがどうやって
あんな大企業にアシスタントといえもぐりこめたのか?
大物とはいえ、番組司会者の一存で出場者を警察に引き渡せるのか?
そのくせあっさり翌日に番組復帰できるか?
などなど、細かいところではご都合主義も感じたし、
(前述の英語ガイドの件も同様)
インドの前時代的さと先進国的さの落差バランスも気になったけど
直球勝負的な勢いで◎!

ジャマールの純粋で誠実そうなまなざしが勝因ですね。
でも太陽の影には必ず月の存在あり、の兄サリームもよかった。
インド版みのもんたも怪しくていい味出してた。

久々に「踊るマハラジャ」再鑑賞したくなったなー。

'10 1 DVD ★★★★☆
監督:ダニー・ボイル
出演:デーヴ・パテル、アニル・カプール、イルファン・カーン、
    マドゥル・ミッタル、フリーダ・ピント
[PR]

by gloria-x | 2010-01-12 21:24 | 映画レビュー