センセイの鞄/川上弘美

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38歳独身のツキコは駅前の居酒屋で高校時代の国語教師「センセイ」と再会。
以来、店で偶然会えば一緒に飲むようになる。
酒の飲み方や肴の好みが不思議なほど合う2人だが、
注文も勘定も別々が基本。
淡々としたつきあいが続くうちに、ツキコはセンセイに惹かれていく。

わたしは昔から年上の男性が苦手なので共感度はゼロだけど、
30代女性と初老の男性の恋愛話という視点で見れば、
渡辺淳一の小説などよりはよほど好感が持てた。
ヒロインの驚くほどの女度の低さがいい。
センセイも、達観しすぎて近寄り難いキャラクターではなく、
2人共「変な勘違い」をしないところがいい。
でも、こんな淡くて薄い関係から
「恋愛らしきもの」に持っていくなんてすごい技だ!


数年前、小泉今日子と柄本明主演の映像化を観た。
小泉今日子はよかったが、柄本明がなんとなく違うような気がした。
もっと枯れて飄々とした初老の男性の方がいいのでは?と感じたのだ。
柄本明の「センセイ」はまだまだギラついたものがあって、
ちょっと生々しくて気持ち悪かった。

で、原作を読んでみてキャスティングしたのは橋爪功あたりかな。

'09 8 ★★★☆☆
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by gloria-x | 2009-08-23 10:14 | ブックレビュー