あの頃ぼくらはアホでした/東野圭吾

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東野圭吾氏が我が小中学校の先輩で、実家も近所だということが判明。
「白夜行」の舞台となった街の描写を読んだとき、
あの街に暮らしたことのある人間にしか書けない詳しさなので
薄々そうじゃないかと思っていたが・・・

「ボクシング世界チャンピオンか
吉本の芸人ならまだわかるけど
あの学校から直木賞作家が出るとはねぇー」


驚きのあまり、中学時代の同級生Sちゃんとそう語り合った。
もしわたしが初志貫徹して作家デビューできていたら、
あんな学校から小説家が2人も出たと思うとまさに奇跡だ。
この本を読んだ方ならわかると思うが、そういう学校なのである。

この本に書かれているH中学校のエピソードの数々、
読者は誇張だと思うだろうが、そのまんまだろう。
東野氏と在学年代は重なっていないが、わたしが通っていた頃も

窓ガラスは全部割られ、冬は寒いので
教室でドラム缶でゴミを燃やして
暖を取っていたっけ・・・


信じられる?「ブレードランナー」か「ターミネーター」のように近未来SFな光景。

作中、わたしの中2の時の担任、ラグビー部顧問のT先生も登場する。
性教育の時間、T先生は男子生徒に向かってこう問う。

「セックスしたことある者、手ぇ挙げてみい」

そして「セックスなんかこれから先、何百回とできるのだから、
気持ちよさではたいして変わらないマスターベーションで辛抱しておけ」と説くのである。

そういえばわたしの頃も生徒たちに就寝時間を尋ね、
深夜まで起きているという男子に
「そんな時間まで何してんねん?」
「勉強です」
「お前のはどうせ性の勉強やろ、もっと早よ寝ろ」
などという会話をしていたが、
女子のいないところではここまでダイレクトだったとは・・・

東野氏は中学生活を楽しんでらっしゃったのか
数々の仰天エピソードを書く筆致も温かいが、
わたしは正直言って肌が合わなかったなぁー。
過去をリセットできるのなら絶対あの中学校には行きたくない。


3歳下の妹は親がキリスト教系の私立一貫校に行かせ、
そのことは根深くわたしのコンプレックスになっているのである。
こちとら無法地帯で劣悪な3年間をやっと勤め上げたと思ったら、
妹は花園のようなお嬢様学校って・・・「してやられた!」って愕然。
ショックからほんとに長く立ち直れなかったわ。

蛇足ながら、そのまた下の妹と弟は同じH中学校卒なのも妙な話。
3番目の妹はH中学時代を存分に謳歌していたようで、
この本を教えてくれたのも彼女。

わたしにとってはあまり思い出したくない時代だけど、
唯一共感したのは、小学校の給食が異常にまずくて、
給食の時間が拷問のようだったってとこかな。

'09 6 ★★☆☆☆
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by gloria-x | 2009-06-10 00:48 | ブックレビュー