美しすぎる母/SAVAGE GRACE '07(西・仏・米)

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貧しい家庭に生まれ、母親から「金持ちの男をつかまえるのよ」と言われて育ち、
大富豪と結婚したものの、溺愛した一人息子に殺されたバーバラ・ベークランド。
実際の事件を元に書かれた小説の映画化。

現実的でサスペンスタッチの映画かと思っていたら
なんだか純文学的な雰囲気映画だった。
冒頭から説明不足すぎて設定を把握するのがやっとだし、
ちょっと気を抜くと展開を見失いそうになるのが難。
しかし、ストーリーに引き込む緊迫感は十分だし、何より映像が美しい。

N.Y、パリ、スペインのカダケス、マヨルカ島、ロンドンと
舞台がコロコロ変わるのだが、
インテリアやバーバラのファッション、映像の色や光、空気感の変化が見事。
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バーバラが幼い息子に話す。
「世の中のほとんどの人は働かなければいけないけど、
わたしたちは好きなことだけしてればいい立場なのよ」
あーうらやましい・・・そんなセリフ言ってみたいなー。

ところで、主人公がなんであんなにイラついてるのか理解不可能。
貧しい境遇から這い上がることが人生の目標で、
めでたく桁外れのお金持ちと結婚できたし、
社交界でのポジションも獲得したのに、何が不満?
たとえ夫と心が離れようが彼女の信条的には痛くも痒くもないはず。
富と名声を手に入れてみたものの、
今度は真の愛情と精神的な安定が欲しいというわけ?

「お金はあるけどブス」ってわけじゃなし、
貧しい出自を理由にイジメる姑や親戚がいるわけでもなし、
大富豪の妻の座をもっとエンジョイすればいいのにねー。

ジュリアン・ムーアはスタローンと共演してた頃は
安っぽい薄っぺらなネエちゃんだなーと思ってたが、
めきめきと実力派になってびっくり。
しかし、いつも思うんだけどあのソバカス!(主に肩や背中)
今やメイク技術的にもごまかせるだろうし、
映像処理でもなんとかできそうなのに、なぜいつもそのまま?
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息子役、パリ時代の少年期は可愛いのに成長してがっかり・・・
彼、「グッドシェパード」でも不幸な息子役だったっけ。
あの時は影の薄さというか華のなさに「誰か他にいなかったの?」と思ったけど、
今回の役は神経質そうでちょっとアブなそうなルックスがぴったり。
でも、わたしはパスだなぁ、特に口元がイヤ。

あの母と息子に実際何があってこうなったのかはわからないけど、
「えーっ!?そこまでいくかー?」って正直ドン引きでした・・・

'08 12 DVD ★★★★☆

監督:トム・ケイリン
出演:ジュリアン・ムーア、スティーヴン・ディレイン、エディ・レッドメイン
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by Gloria-x | 2008-12-28 22:34 | 映画レビュー