竹内まりやの歌詞の「高飛車感覚」

徳永英明が女性アーティストの楽曲をカバーしたアルバム
VOCALIST 2を聴きながら料理していて、
竹内まりやオリジナル『シングル・アゲイン』に
しっとりと聞き惚れながら、ふと「ん?」と思った・・・

夫or恋人を他の女に奪われた女性が
その男性がまたシングルに戻ったことを風の噂で聞き、
忘れかけていた想いで胸がざわめく心情を綴った歌詞なのだが、
じっくり歌詞を聞くと、この歌の主人公の女性って
ずいぶん「上から目線」なのだ。

私と同じ痛みをあなたも感じてるなら
電話ぐらいくれてもいいのに


わたしが男ならこう返したくなる。
「いやいや、今さら電話してシングルアゲインどころか
泥沼アゲインなんかイヤやで俺」

手放した恋を今
あなたも悔やんでるなら
やっと本当のさよならできる


「え?さっき電話せぇ言うたんちゃうん?なんやねん思わせぶりしやがって」

よく聴くと竹内まりやの歌詞に登場する女性って
けっこう高飛車なのである。


わたしのカラオケ愛唱歌のひとつ、『駅』もそう。
2年前に別れた男性を駅で見かけ、
隣の車両からそっと観察する主人公。
心は一気に過去にタイムスリップし、様々な感情に心が乱れる。

今になってあなたの気持ち
初めてわかるの痛いほど
私だけ愛してたことも


「う~ん、君だけっちゅうこともなかったけど、
ま、そういうことにしとこか・・・(苦笑)」

ラッシュの人波にのまれ
消えてゆく後ろ姿が
やけに哀しく心に残る


「単に残業で疲れただけやねんけど、
俺も背中で哀愁出せるようになったんかな~」

かの有名な『けんかをやめて』に至っては「参りました!」と言うしかない。
タイプの違う男に二股かけて、うまくやれると過信していた主人公。
自分をめぐって2人の男が争うことに
心を痛めているように見せかけて、
実はどっぷりとヒロイン気分に浸っているとんでもない女の歌である。

けんかをやめて
ふたりを止めて
わたしのために争わないで、もうこれ以上


女性が100人いたら間違いなく100人から反感買うタイプ。
それを洗練されたメロディに乗せ、カモフラージュしてしまうところがすごい!

中島みゆきの世界とは真逆ですな。
あのユーミンでさえ、強気な女を装っていても
素顔は傷つきやすくて自信のない少女なのだもの。

竹内まりや自身は特に意識して
高飛車な女の歌を書いているつもりはないだろう。
きっと彼女自身の恋愛とか男性に対する
立ち位置の基本形がこうなのだと思う。


これってすごいことですよ。
たぶん竹内まりやって思春期から現在に至るまで、
恋愛という舞台では常に勝者の人生を送ってきたのだろうなぁ・・・
なんてことをつい考えてしまった。
やっぱり秋ですね。
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by gloria-x | 2008-10-26 19:30 | 美術・芸術・音楽