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俺も女を泣かせてみたい / 小谷野 敦 筑摩書房

著者は東大学術博士でかなり個性的なキャラクター。
以前に読んだ「もてない男」に比べると
本作はいろんな雑誌に掲載されたエッセイをまとめたもので、
テーマが政治、歴史、天皇制、言語など硬いものから
芸能界、恋愛、日常の雑事などの軟らかいものまで
多岐にわたっているせいか、著者独特の粘着質な性格や
強烈なクセのキツさが分散されている感じで読みやすかった。

芸能界では夜でも昼でも「おはようございます」と言う慣習があるが、
それについての見解はコロンブスの卵的発想で説得力があった。
日本の「よろしくお願いします」という挨拶にあたるものが英語にないことや、
逆に日本には海外のように他人へのスマートな呼びかけの言葉がないこと
(ギャルソン!ウエイター!とかマダムとか・・・ユーも便利だと思う)
わたしも昔から同じことを考えていたので共感。

'05 2 ★★★★☆

by Gloria-x | 2005-02-13 13:30 | ブックレビュー