ビフォア・サンセット/BEFORE SUNSET'04(米)
作家になったジェシーは、列車で知り合ったセリーヌと
ウィーンで過ごした一夜のことを書いた本を出版し、
宣伝ツアーでパリにやってきた。
そこで再びセリーヌと再会し、飛行機が出るまでの
わずかな時間を2人でパリを散策して過ごす。
前作よりイライラ度は低いとはいえ(前作で免疫ができたから?)
またしても主役2人が自分たち以外には退屈きわまりない、
どうでもいいことを延々喋りながら
相手の胸の内を探りあうだけの映画。とはいえ、
パリの街並みやカフェ、セーヌ川を運行する船など舞台装置はムード満点。
主役の2人も適度に歳を取った風情がいい。
どっちかが激変していたら、この企画そのものがなかったかもね。
「ほんと、よ~喋るなぁ、フランス女って」と呆れたのがジュリー・デルピー。
9年後の再会とは思えないハイテンションで
身振り手振り、モノマネや小芝居を交え、時には
感情が昂ぶって涙まで流して喋る喋る・・・・しかも理屈っぽい。
まあ、喋らなきゃ間がもたない作品だからしょうがないけど。
おまけに飼ってる猫に男の前で赤ちゃん言葉で話しかけるのだ!
絵に描いたような「深入りすると痛いタイプ」よ。
ジェシーは大学時代の恋人とデキちゃった結婚していて、
「妻とははずみで結婚したけど愛やときめきはない」と
凡庸な悩みをセリーヌに告白するんだけど、
これは彼の男を下げたし映画的にも減点でしたね~、
わざわざこんな俗っぽいエピソードを入れなくてもよかったのに。
ラストはちょっと小粋で大人な終わり方で、前作より◎かな。
'06 5 DVD ★★★☆☆
監督:リチャード・リンクレイター
出演:イーサン・ホーク、ジュリー・デルピー
by Gloria-x | 2006-05-23 23:56 | 映画レビュー